育休から明けて職場に復帰したところ、復帰前に予想していた不安が的中。働きにくさのモヤモヤを感じながら、仕事に追われている方も少なくないと思います。予想以上に仕事と育児の両立が大変だったので、自身の働き方を見つめ直して時短勤務の転職に至った。今回はそんな体験談をご紹介します。
もくじ
Fさん(30代・子供1人)
育休明け当時はカスタマーサポートの正社員として働いていました。勤務時間は8:45~17:45のフルタイムで、週5日勤務。シフトによって土曜出勤もありました。東京都在住で、32歳で第一子を出産した後に子どもが1歳7ヵ月になったタイミングで復帰しています。転職した現在も同じくカスタマーサポートで働いており、子どもが3歳になるまでは時短勤務を選択しています。
第一子を出産し、運良く保活を乗り越え4月入園の切符を手にしたものの、いざ復帰となるとさまざまな不安が押し寄せるものです。一人目の子どもだったこともあり、対策できるものは対策しようと気合いを入れて情報をかき集めていました。家事と育児に関しては夫の協力もお願いしたり、病気になった時の預け先として病児保育に登録したり、病児専門のベビーシッターを検討したりと念入りに準備しました。
念頭にあったのは、会社に迷惑をかけられないということ。勤務先はカスタマーサポートの中でも専門分野を担当する部署だったため、男性社員が多く、女性社員は独身か子育てを終えた人ばかりでした。そのため「子どもが熱なので休ませて下さい」というような人や、子育てのために時短勤務を選択している人も皆無でした。他部署ではワーキングマザーが多いところもあるのですが、慣れた同じ部署で働き続けたいという私の希望もあり、そのまま復帰することになりました。
ただ、早退や休みが取りにくいのではないかという点だけに留まらず、子育てそのものに対しての理解が得られないのではないかという根本的な不安がありました。というのも、産休に入るタイミングで同僚の年配の女性からたびたび「私たちの時代は産休や育休なんてなくて、一度仕事を辞めるか出産直前まで働いて、産後すぐに復帰したものよ。今の人たちはお金をもらいながら休めるんだからいいわよね」と言われていたのです。このときから少しイヤな予感はしていました。それでも、出産を経験した先輩としてアドバイスをしてくれたり、お腹が大きくなるにつれマイナートラブルに見舞われる私を心配してくれたので、復帰してもこれまで通り接してくれるだろうと淡い期待を寄せていました。
結果として、こうした不安や予感はほぼすべて的中しました。4月の慣らし保育期間を経て復帰した初日に保育園から熱で呼び出しがかかったのを皮切りに、初めての集団生活で疲れもあったのか、熱での呼び出しは続きます。休んでようやく熱が下がったと思ったら次は下痢、と立て続けにさまざまな感染症にかかりました。子どもの症状が落ち着いたと思ったら次は私がダウン、と復帰後の1ヶ月はまともに出勤できませんでした。
復帰前から病気にかかることは覚悟していましたし、やむを得ない場合は病児保育やベビーシッターを利用することも検討していました。しかし、身体がしんどくて辛い思いをしている子どもを置いてまで仕事に行くことにどんな意味があるのだろうと思い悩み、結局私か夫が休みをとって看病することにしました。 子どもが病気のときに仕事をどうするか、という悩みは親として必ずぶつかるものです。私の場合は、子どもが病気をして初めて「病気の時こそ側にいたい」という選択に至りました。
しかし、こうした選択は会社の誰かにしわ寄せがいくものです。私が休んだ分の穴埋めを職場の誰かが担ってくれるのですが、やはり休みが続くと風当たりも強くなるものです。私自身、迷惑をかけているという居心地の悪さから、徐々に転職を考えるようになりました。
転職を考えるにあたって、私が重視したのは3つの点です。
まず最初に重視した点は、土日祝日が休みであることです。転職前はシフトによって土曜出勤があり、その日が保育園の行事と被ってしまうこともありました。通わせていた保育園では保護者会や夏祭り、運動会、クリスマス会など、行事のほとんどは土曜日に開催されます。夫は土日祝休みのため、夫一人で見てもらうこともできますが、できれば行事に参加する我が子を生で見たいものです。さらに今後小学校、中学校と進む上で、やはり学校のない日は家で帰りを待っていられるようにしたいと思い、土日祝日休みを必須条件にしました。
次に重視した点は、時短勤務が選択できるか、ワーキングマザーが多い職場であるかです。育休をもらい、1歳7ヵ月までは手元で育てられましたが、復帰後は平日接する時間がほとんどなく、少しさみしく感じていました。せめて3歳まではもう少し一緒に過ごせる時間を作りたいと思い、時短勤務を検討し始めましたが、転職前の職場では時短勤務を選択している人が少ないこともあり、言い出せない状態でした。こうした経験から、ワーキングマザーが多く理解のある職場を探すことにしました。
最後に重視した点が、勤務先までの通勤時間が短いことです。転職前は、通勤時間だけで1時間半かかっていたため、お迎えが19時半になってしまい、平日は子どもと過ごす時間がほとんどありませんでした。時短勤務を選択できなかったとしても、通勤時間が短ければ早くお迎えに行けるため、自宅からできるだけ近い職場を探しました。
転職活動は主に求人サイトを見て検索することから始めました。また、同じように悩んでいる復帰組のママの悩みをブログなどで見ることで、自分も頑張ろうという気になれました。
仕事を探す上で何より私を励ましてくれたのは、夫と子どもの存在です。夫は家事にも育児にも協力してくれ、子どもは当初泣いていたのが嘘のように楽しそうに保育園に通っています。保育園に通う楽しみを奪わないためにも、できるだけスムーズに転職できるように転職エージェントも活用しました。
転職活動を本格化させたタイミングで、子どもとコミュニケーションする時間を作れる働き方にしたいという私の希望を伝えておきました。お互いに「思っていたのと違っていた」という状況にならないように、最初の段階できちんと希望を伝えることが大切だと思います。
結果として、過去のカスタマーサポート経験をもとに時短勤務の実績があり、土日祝日が休みの職場に転職することができました。思い切って行動に移して本当によかったなと実感しています。
育休明けということもあり転職をする前は「今以上の条件の職場が見つかるか」「もし見つかったとしても、子どもも保育園に慣れていない中で自分のことで手一杯になるんじゃないか」と不安になったものです。しかし、悩んでいる間にも時間はあっという間に過ぎてしまいます。まずは自分の求める働き方を見つめ直し、何を重視したいかをはっきりさせてみましょう。今の職場で実現させられそうにないのであれば、転職を視野に入れて動き出してみてはいかがでしょうか。
ワーママ専門の転職エージェント「リアルミーキャリア」では、入社すぐから時短勤務・フレックスタイム制度・リモートワーク可能な正社員の求人をご紹介しています。リモートワークやフレックス制度の根付いている求人も増えてきていることから、育休復帰後の配置転換や職場の雰囲気に悩むママからの相談も多数寄せられています。お気軽にご相談ください。
有給休暇の日数や残業の有無・時短勤務可能な子供の年齢、リモート勤務の可否など、細かい条件をあなたに代わって企業に確認します。子育てに理解のある会社で家庭も仕事も充実させませんか。