デザイナーなどのクリエイター職種の方は、転職活動する際に自身の作品を評価してもらうために、ポートフォリオの作成が必須となります。
採用担当者はポートフォリオを見て、スキル、センス、得意分野、将来的に伸びるかどうかなどを総合的に判断します。もちろん履歴書や職務経歴書にも目を通しますが、書類選考基準の割合としてはポートフォリオが9割と言っても過言ではありません。
特に時短勤務での転職を目指す際には即戦力を求められるので、ポートフォリオの出来はとても重要視されます。全ページの細部までこだわって作られたポートフォリオこそ、候補者が転職先で活躍するイメージを持ってもらうための強力なツールです。
ここでは、デザイナー・クリエイター職のポートフォリオの作り方のコツをご紹介します。一次選考のつもりで注力して作りましょう。
もくじ
ポートフォリオのボリュームは、10作品・15ページ前後が適量です。ページ数が多すぎても見てもらえないし、少なすぎても経験不足ととらえられてしまいます。
書類選考でポートフォリオを見る時間は、一人につき5分程度とわずかな時間です。ページ数を無理やり増やすよりも、自身の作品をていねいかつ簡潔に説明することの方が重要です。
応募する会社によって掲載作品の順番を入れ替えることは、必須ではありません。基本的には、自分の一番得意とするデザインをアピールできる汎用性のあるポートフォリオにしておくことが大事です。
ただ、企業の事業内容や募集要項から、その企業の求める人物像やスキルが他の会社と異なることがあります。志望度の高い企業については、募集要件によって提出する作品を差し替えたり、並び順を変えると良いでしょう。
<例1> 志望度の高い企業に下記のような記載があったら、「女性向けデザイン」がPRできる作品を入れる。
A社の求人内容
【必須要件】
・Illustrator、Photoshopを用いたグラフィックデザイン実務経験
【歓迎要件】
・グラフィックデザイナーとしての実務経験2年以上
・女性向けデザインが得意な方
<例2>志望度の高い企業に下記のような記載があったら、「LP、レスポンシブデザイン経験」がPRできる作品を入れる。
B社の求人内容
【必須要件】
・経験年数3年程度以上
・Illustrator、Photoshopを用いた実務経験
・Webサイトのデザイン実務経験(LP、レスポンシブデザイン等)
・グラフィックデザイン実務経験(印刷知識&入稿経験等含む)
ポートフォリオはただ作品を並べるだけではなく、掲載した作品について簡潔に解説を入れましょう。制作時期、制作に関する要件、なぜこのデザインにしたのか、自分はどこを担当したのかといった説明やアピールポイントなど、テキストで入れておきましょう。
ポートフォリオの基本的な構成は以下の通りです。ポートフォリオの向きは縦横どちらでも構いません。サイズはA4サイズで印刷することを想定してください。
ポートフォリオのタイトル、氏名、職種を入れましょう。表紙にもセンスが問われるので、しっかりと作成しましょう。 以下は、タイトル、氏名、職種の書き方の一例です。
Portfolio
○○○○(氏名)
Graphic & Web Designer
自己紹介は1ページにまとめましょう。自分の顔写真を入れる方もいます。
これまで携わってきた作品を紹介します。具体的な書き方については、以下で解説します。
全体の構成とテイストが一目でわかるビジュアルを載せましょう。細部のデザインについては別枠を設けるなどして補足をします。 メインとなるビジュアルのキャプチャ以外にも、パソコンの画面にはめ込んだイメージや、縮小したページの全体像を載せることも有効な表現方法です。
担当したプロジェクト名と、WebサイトであればURLも掲載して実際の画面を確認できるようにしましょう。 サービスが終了している場合はその旨も記載しておけば問題ありません。
自分がそのプロジェクトのどんな業務を担当したのかを記載します。例えばWebデザイナーの場合、IllustratorやPhotoshop、イラスト作成などのデザイン経験だけでなく、コーディングもできるのか、JavaScriptなどのプログラム領域も任せられる人材なのかなど、採用側はその人の力量を計る術になります。
その作品やデザインは誰に向けてどのような点を意識して作られたものなのかを記載する必要があります。ビジュアルだけでは判断できないポイントを読み手に伝えることが必要です。
どんな課題があり、それを解決するためにどんなコンセプトを掲げ、どのようにデザインとしてアウトプットしたのか、デザインでこだわったところなど工夫した点をアピールしましょう。
ポートフォリオを作り終えたらPDF形式で保存しましょう。Illustratorでポートフォリオを作成した場合、保存時に画像を圧縮してファイルサイズが重くなりすぎないようご注意ください。
最近はオンラインのFigmaなどオンラインデザインツールでポートフォリオを共有するケースも増えてきましたが、企業のセキュリティ要件によっては該当ページを確認できないケースもあるため、ファイル形式で提出するほうが確実です。
デザイナー・クリエイター職はポートフォリオに自身の力量が反映されるため、企業の採用担当者は社内のデザイナーに内容をしっかりチェックしてもらうケースが多いです。
他社のデザイナーが見て「いいな」と思ってもらえるよう、きちんと整えてからポートフォリオを提出しましょう。
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