毎日仕事と育児で忙しいママにとって、転職活動に時間を割くのはなかなかハードルが高いもの。書類作成や面接日程の調整、面接準備など、本当にお疲れさまです。
転職活動の書類応募や面接時の質問で欠かせないのが、企業ごとの志望動機の作成。職務経歴書は書けたけれど、志望動機で手が止まってしまったママもいるのではないでしょうか。
志望動機は使い回しができず、会社ごとに「この会社だからこそ志望した」という明確な理由が必要になります。
ここでは、ワーママが転職活動で志望動機を考えるときポイントや注意点、ワーママ転職でNGな志望動機についてキャリアアドバイザーが解説します。
もくじ
基本的な志望動機の大枠は、以下になります。
上記にくわえ、どうしてほかの会社ではなく御社を志望したか、という点を一社ずつ掘り下げて準備する必要があります。
志望動機を作成するポイントは以下の3つです。
まずは会社のコーポレートページや採用ブログ、各採用媒体で公開している記事を隅々まで読みましょう。企業理解が志望動機の作成と面接攻略につながります。
・会社の事業内容とビジョン=なぜこの会社は存在するのか?何がしたいのか?
・会社の理念、創業者の想い=大事にしている価値観は?
あなたは応募企業の理念に強く共感できていますか。共感できていれば、なぜ共感しているのかを自分の原体験をふまえて、その理由も書き出してください。
言い換えれば、あなたが応募企業に採用されると、自分にとってどんな良いことがあるかです。
・自分自身は将来どんな人間になりたいか。
・それはなぜか?
・なりたい自分になるために今後得たい成長・経験・スキル・環境(転職先に求めるもの)は?
あなたが求めているものは、応募先企業で得られますか? Yesであれば、具体的に何(成長・経験・スキル・環境)が得られるのかを考えてみましょう。
言い換えれば、応募企業があなたを採用するメリットです。
・自分の強みはなんですか? その強みをいかせる会社、仕事ですか? Yesであれば、具体的にどのようにいかせるのかを考えてみましょう。
上記の3つをしっかりと語ることができれば、【1】この会社に共感していて(価値観フィットしていて)、【2】この会社であれば自分自身の得たいこと(経験や環境)が得られて、【3】自分自身の強みをいかすことができる(会社へ貢献できる)ので御社を志望していると伝えることができ、100点満点の志望動機となります。
勤務時間や育児との両立のしやすさは、ワーママが転職を考えるうえではどうしても気になるもの。転職を考えるきっかけとしてはよくあることですし、転職先を決めるうえで優先順位の上位に置くことは構いません。
しかし、採用面接の転職理由や志望動機とは切り離して考える必要があります。「時短勤務ができるから」「ワーママに理解がある社風だから」「育児支援制度が充実しているから」というだけでは、志望理由にはなりません。(志望理由のひとつや、会社に感じる魅力のひとつとして位置付けるのはもちろんOKです。)
「条件面ばかりを気にする人」だとか「時短勤務できればどこでもいいのかな?」などと企業に思われないよう、志望動機はポジティブかつ具体的な内容にする必要があります。
応募先企業のどんな理念や事業内容にひかれて、自分はそこで何がしたいのか、どんなことで貢献できそうなのかをしっかり言葉にしましょう。
ワーママ転職のNG理由でも述べましたが、志望動機で「ママの働き方」を全面に出してしまうのは避けましょう。採用する企業にとっては、そこは本質ではありません。
応募企業によっては、自分に子供がいるからこそ事業共感する部分があるかもしれません。しかし、自分のキャリア・ビジネス観点での志望動機が別途必要です。
【例】育児関連サービスを展開している会社の志望動機が、自分に子供がいるから共感できるではNG。自分のキャリアにおいてその会社で何を成し遂げたいのか、これまでの経験をいかして何ができるのかといった観点で志望動機を考えてみましょう。
ワーママ転職では、採用側も「育児をしながら新しい仕事を始めるのだから大変だろうな…」という印象を持つものです。そんな印象を払拭するほどの「本人の意志とやる気」「今後もキャリアを構築していきたい」という姿勢がないと、採用側も二の足を踏んでしまいます。
企業側にとって納得感のある志望動機にするために、業界軸・会社軸(事業軸)・職種軸でそれぞれやりたいことを整理しましょう。
たとえば「営業事務がやりたい」(職種軸のみ)だと、面接官は「なぜうち?営業事務なら他社でもできるよ?」となります。なぜ弊社を希望するのかという、会社軸に納得感を持ってもらえません。
また、面接では「○○業界はなぜ興味持ちましたか?」といった質問をされることもありえます。業界軸での志望動機も考えておきましょう。
志望動機は「ただ興味がある」でなく、興味にいたったきっかけや原体験を具体的に語れるようにしましょう。これが欠けていると、単純な興味関心だけで応募している印象になり、ほかの候補者と差別化できません。
面接官に「うちの○○という事業に興味をもっていただいたのはわかりましたが、なぜ興味があるんですか? あなたとはどう関係あるんですか?」と聞かれたときの答えを考えておきましょう。
転職理由、志望動機、今後やりたいこと・実現したいことに一貫性があることが重要です。一貫性がないと「場当たり感」が強く、とってつけたような志望動機に思われてしまいます。
具体的にあなたが応募する企業の志望動機を作成してみましょう。以下の項目を埋めてみましょう。自分の言葉で整理して文章にすることで、面接対策にもなりますよ。
●この会社の事業内容とビジョンは?
●この会社の理念・創業者の想いは?(会社が大事にしている価値観はなにか?)
●上記について、あなたが共感しているのはなぜですか?(原体験もふまえて書く)
●この会社では、どんな成長・経験・スキル・環境が得られると思いますか?
●あなたにはどんな強みや経験がありますか?この会社ではそれをどのようにいかせますか?
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