毎日仕事と育児の両立、本当にお疲れさまです。育児休暇を経て職場に復帰し、なんとか仕事と育児を両立できているものの、さまざまな理由から転職を考えることもありますよね。
ここでは、ワーママが転職するときに避けた方がよいタイミングについて解説します。転職する時期を決めるときの参考にしてくださいね。
もくじ
近年は仕事と育児の両立に理解がある会社が増えつつあり、ワーママが正社員で転職するケースは珍しくありません。友人知人のワーママから、転職に成功した話を聞くこともあるのではないでしょうか。
ただ、タイミングを見誤った時期に転職をすると、思わぬトラブルや困難に見舞われる可能性があります。
家族のライフステージの変化や妊活など、ワーママは考慮しなければならないことが多いもの。転職活動を開始する前に、今がそのタイミングかどうかを振り返ってみませんか。
第二子以降を考えているワーママの場合、家族計画と転職予定は切っても切り離せない問題です。妊活中に転職活動をしている場合、内定と同時に妊娠が判明したり、入社直後に妊娠が判明したりするケースが考えられるからです。
会社の就業規則によっては、入社して1年経たないと育児休業を取得できないことがあります。その場合は法律で決められた産前産後休暇のみを取得し、出産後8週間で仕事に復帰しなければなりません。
ただ、出産後8週間で保育園を見つけて仕事に復帰するのは、誰にでもできることではありませんよね。そのため育休が取得できず、せっかく転職したにもかかわらず退職を余儀なくされるケースは珍しくありません。
妊活中の転職活動は不可能ではありませんが、転職先で育休を取得できるかを念頭において転職のスケジュールを立てましょう。
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通っている保育園の対象年齢に制限があり、3歳・4歳以降の保活を控えていたり、保育園の転園を検討したりしているママもいることでしょう。 保活自体は、現職の就労証明書があれば不利になることはありません。
自治体によっては、保育園申込時と復職時の就労証明書が同じ会社のものでないと、入園継続が難しいことがあります。保活中に転職する場合は、各自治体のルールをしっかり確認しておきましょう。
保活は保育園の見学や書類の準備など、なにかと慌ただしくなるもの。ただでさえ仕事と育児で忙しい毎日ですから、保活と重なると落ち着いてじっくり転職活動をするのが難しくなります。
また、第一希望の保育園に入園できるとは限らないため、入園が決まった保育園が転職先から遠くなるリスクもあります。
育休中に転職を考えている場合、まず保育園など子供の預け先が決まっていることが必須となります。預け先が決まらないと復職さえままなりません。
また育休中の転職は、仮に保育園が決まっていても自治体の取り決めによって入園が取り消しになる場合があります。住んでいる自治体では育休中・育休明けの転職はどう扱われるのか、しっかりと確認しないと転職も復職も実現できなくなる可能性があるので注意しましょう。
>>関連記事:育休明けで復帰せずに転職したら保育園への影響はある?東京23区の保育園継続の条件をまとめました(2021年4月版)
一方で、育休中は自分の時間を確保しやすいため、転職活動の準備期間としては最適です。保育園など預け先が決まったら、少しずつ動き出すのもよいでしょう。
>>関連記事:育休中の転職活動は保育園が決まってから!育休明け転職の段取りをご紹介
子供の小学校入学の時期は、保育園時代とガラリとライフスタイルが変わり、いわゆる「小1の壁」にぶつかります。
子供が小学生になると時短勤務制度が使えなくなる会社もあるため、子供の小学校入学はワーママが転職を考えることが多いタイミングのひとつ。ただ、子供の小学校入学と転職が重なると、小1の壁がより重くのしかかるおそれがあるので注意が必要です。
転職して間もないころは、通勤時間も仕事内容も人間関係もガラリと変わるので、思った以上に精神的に疲れるもの。転職による環境の変化以外に、小学校に通う子供の生活スケジュールにも慣れないといけません。
とくに入学間もないころは午前授業で毎日学童にお弁当が必要だったり、保護者会や家庭訪問で平日に急に予定が入ったり、さまざまなイベントがめじろ押しです。
転職したてのころは有給を使えないことが多いので、休みがとれないとこれらの学校行事との両立が難しいかもしれません。欠勤すればお給料が減ってしまいますし、入社間もないのに子供の予定で休みが重なるのも肩身が狭いものです。
小学校という新しい環境に子供も疲れているので、子供のケアも必要な時期。転職と小学校入学のバタバタで親子で共倒れにならないためにも、小1の壁を見越して転職のタイミングを考えるとよいでしょう。
>>関連記事:小1の壁を前向きに対処した体験談!学童・学校行事・友達関係のケアはどうする?
ママだけでなく、パパの転職もそれなりにライフスタイルに影響が出るもの。 パパに保育園の送り迎えをお願いしていた場合は、勤務時間が変わり送り迎えが難しくなるかもしれません。
パパの転職であってもママの転職であっても、 子供の保育園の預け時間に影響が出ることがあるので、家族全員のライフスタイルが大きく変わる可能性があります。
夫婦のどちらかが転職するときは、環境の変化をサポートできる体制にしておくと安心です。なので夫婦同時に転職するとなると、お互い気持ちに余裕が持てず、慌ただしさに拍車がかかってしまうでしょう。
また、転職したてのころは有給が使えないことが多いので、子供の行事や病気の場合に夫婦ともに休めない事態になりかねません。転職のタイミングは、なるべく夫婦で重ならないようにしたほうが無難ですよ。
取得したい資格があり、資格勉強中のママもいることでしょう。資格勉強と転職活動の両立は、時間のやりくりが難しいもの。今は資格勉強に集中して、資格取得後に転職するのがおすすめです。
これまでに経験してきた業務に関連する資格であれば、転職活動で有利になったり、給与交渉で有利に働いたりする場合もありますよ。
仕事と育児で忙しいなかでもスキルアップに意欲的だという、自己アピールの材料にもなるでしょう。
>>関連記事:ワーママにおすすめの転職に役立つ資格7選!勉強時間の確保はどうする?
上記のようなタイミングでなければ、ワーママの転職活動には大きなメリットがあります。リアルミーキャリアで転職活動を成功させたママたちも、以下のようなタイミングで転職活動を始めています。
育休復帰のタイミングで思わぬ配置転換の話をもらい、仕事と育児の両立が見込めない状態を払拭するべくやむを得ず育休中に転職活動をした事例です。復職時の業務に納得が行かず転職するケースはよくあります。
>>関連記事:育休明けに時短正社員で転職!赤ちゃんを育児しながら転職活動した体験談
子供が3歳になったことで時短勤務できなくなってしまったというケースもよく耳にします。「3歳の壁」とも呼ばれるこの時期に子育てと両立するために時短勤務のままで働ける企業に転職した事例です。
>>関連記事:壮絶なるワンオペ双子育児!「3歳で時短終了」の壁を転職で乗り越えた体験談
子供が小学校に入学するタイミングも、家族に大きな環境の変化が訪れる時です。保育園とは勝手の違う学童の利用や宿題など子供の面倒を見るための時間をどう確保するかがより難しくなるため、柔軟な働き方を求める声は大きいです。
>>関連記事:小1の壁をテレワークできる職場に転職して突破した話
現在所属している会社でこれらの課題が解決できる可能性があれば、人事担当者や上司としっかり話し合ってみるのもひとつの手です。環境を変えられる見込みがなければ、転職に向けた情報収集や準備を始めましょう。
ワーママの転職は難しいとも言われるため、限られた時間を上手に使うべくポイントを押さえて転職活動を進めていきましょう。
>>関連記事:ワーママの転職は難しい?転職活動がうまくいかない理由と対策
【Sさん(30代・3歳男の子のママ)】事務職の正社員で時短転職に成功。フルタイムから時短勤務になったにも関わらず、転職したことで年収は20万円アップ。
子供が保育園に入ったタイミングで転職活動を再開させ、正社員としての転職に成功しました。もともと事務職をしていたことから、パソコンでの作業能力には自信があり関連する資格ももっていたことから、事務職で仕事探しを始めました。
ただ、子供の面倒を見ながらということで以前より転職に求める条件が多くなってしまったことから、思い通りに転職活動はうまくいかないと予想して最初から的を絞っていくことに決めました。
いろいろと探した結果、ネットでの口コミで「ママの転職活動も可能」と評判が良かったサイトに登録しました。面談時には担当のキャリアアドバイザーに以下のように詳しく条件を提示しました。
担当者からは「転職の条件がかなり多いことから求人情報が限られてしまうから思い通りに進められないかもしれない」とは言われましたが、それも承知の上で活動を続けました。
自身でもWebサイトを見て興味を持った企業に目星をつけて具体的な選考に入るための準備をしていきました。キャリアアドバイザーの方には、私の条件に見合った求人を紹介してもらったり、調査も兼ねて目星をつけた企業に連絡して私のことをアピールしてもらったりしました。
実際に紹介された求人は「条件に100%合致している」というところは少なかったのですが、転職の条件に妥協をしたくなかったので当初は紹介されても実際に選考に進むことはしませんでした。その代わり、いつベストな求人が出てきて選考に入っても良いように準備だけはしておきました。具体的には「書類の完成度を上げる」ことと「面接対策」に時間をかけました。
書類の完成度は、担当のキャリアアドバイザーの方に句読点やちょっとした言葉の表現までしっかりチェックしてもらい、簡潔にまとまった履歴書と職務経歴書を作成しました。
面接対策に関しては「ママの転職であれば確実に聞かれる」であろう想定質問をリスト化し、それに対する回答をまとめました。どうすれば相手により良い印象を思ってもらえるかという観点で適確にアドバイスをもらえたので「経験豊富だな」「さすがだな」と思って感心しました。
準備を進めながら求人情報を探していた時、条件にピッタリ合致する求人が出てきました。納得いく求人条件だったので、実際に選考に進むことを決めて「この1社しかチャンスはない」と腹をくくりました。
チャンスにそなえて準備していたので、幸いなことに選考は思った以上にスムーズに進みました。書類選考を通過し、3対1のグループ面接を経て、役員との1対1の面接とトントン拍子でした。
役員との面接で聞かれたことは、事前にキャリアアドバイザーの方に対策してもらった問答ばかりだったので、自分でも「うまくやれた」という実感を持てました。
念願がかなって数日後には内定の通知をいただき、即座に受諾しました。経験のある業務だったことからすぐに職場にもなじめました。家庭との両立を重んじてくれる企業で、時短勤務や在宅勤務を活用しているママさんの同僚がたくさんいたことからとても働きやすく、やむを得ず急な早退があっても気兼ねなく仕事ができています。
ママの転職活動で実感したのは妥協しないということ、そして来たるべきチャンスに備えて準備を万全にしておくことだと思いました。
体験談にもあるとおり、ワーママの転職では数少ないチャンスを見逃さずに動くことが非常に重要です。そのためにはまず「なぜ転職したいのか」「転職して実現したいことは何か」きっちりと把握することが大切です。
>>関連記事:時短勤務しながら転職は可能!ワーママを転職成功に導く8つのポイント
その上で転職エージェントを上手に活用し、効率的な転職活動を進めましょう。時短勤務のままで転職を検討しているなど条件が固まっている時には特化している転職エージェントの活用をおすすめします。
>>関連記事:働くママこそ転職エージェントを使うべき4つの理由!効率的に転職活動を進める強い味方
これだという求人情報が見つかったら、自身でも志望動機をまとめつつ、転職エージェントのキャリアアドバイザーに面接対策をしっかりしてもらい、面接に臨みましょう。
>>関連記事:ワーママ転職の面接対策!自己紹介のコツやよくある質問、面接官が採用を決めるポイントを解説
独身のころのように、思い立ったらすぐに転職というわけにはいかないのが、ワーママのつらいところ。自分の仕事のことだけではなく、保育園や子供のことも考えなければいけませんし、仕事と育児と転職活動の両立はかなりのエネルギーを必要とします。
あせって決めた転職やタイミングを見誤った転職は、せっかく転職先が決まっても最終的にミスマッチになる可能性もあります。もしかしたら、いったん今は現職にとどまるのが正解というケースもあるかもしれません。
転職のタイミングに悩んでいる場合は、ひとりで抱え込まずに第三者の意見を聞いてみるのもおすすめですよ。何度も転職を繰り返さないためにも、今後想定されるライフステージを考慮しながら転職のタイミングを考えてみましょう。
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