近年「リモート勤務」を導入し、オフィス以外での勤務を認める企業が増えてきています。「リモートワーク」「テレワーク」「在宅勤務」など呼び方の違いはありますが、共通しているのはオフィス以外で勤務可能ということです。
特に子育て中のワーママにとっては、出勤する必要がないリモート勤務は魅力的な働き方の一つです。しかし、まだまだ一般的になじみがなく、イメージがつかないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、ワーママおよび共働きの子育て家庭におけるリモート勤務のメリットや、実際にリモート勤務しているワーママの1日のスケジュールをご紹介します。
もくじ
リモート勤務とは、オフィスに出社せずに、自宅やカフェ、コワーキングスペースなど好きな場所で仕事ができる勤務形態です。
業務はそれぞれ個人で進め、意思決定が必要な場面では対面でのミーティングのほか、チャットやWebカメラを活用したオンライン会議を行うこともあります。
また、完全なリモート勤務ではなく、「週○日は出社、それ以外はリモート勤務」「定例会議は出社して実施」といったように、出社や対面でのコミュニケーションの場を設けている職場もあります。
実際に、営業職のフルタイムでリモート勤務をしているワーママの一日のスケジュールをご紹介します。
【 6:30】起床・身支度
【 7:00】子供起床・洗濯干し・朝食作り
【 8:00】保育園送り
【 8:30】近くのカフェまたは自宅で勤務開始
【12:00】昼休み(昼食・家事・夕飯の下ごしらえなど)
【13:00】アポ先へ移動
【14:00】クライアント訪問、商談
【15:00】カフェで作業
【17:30】勤務終了
【18:00】保育園お迎え
【18:15】帰宅・夕食作り
【19:00】夕食・片付け
【20:00】入浴・明日の保育園準備など
【21:30】子供の寝かしつけ(一緒に就寝することも)
午前中、子供を保育園に送り出した後は、たいてい近所のカフェで今日の業務整理、前日夜までに来ていたメールやチャットへの対応、次回営業先に向けた企画書の作成など、デスクワークをこなしています。
朝は頭がすっきりしているし、通勤で疲れていないので集中力高く業務がこなせるように思います。午後は営業のアポが入ることも多いので、自宅の最寄り駅から直接アポイント先に向かいます。
クライアント訪問後は、すぐに作業したい場合はそのまま近くのカフェで仕事をすることもあれば、帰宅ラッシュを避けるために自宅近くに移動してやる場合もあります。
大雨や台風の日などは、アポがなければ終日自宅作業ができるので、通勤の余計なストレスがなく働けています。
前職ではリモート勤務の制度がなく、普通に8時~17時でオフィスに出勤して仕事をしていました。今思うと、パソコンさえあれば家でできる仕事も多かったなと思います。
ワーママに限らずですが、時間制約のある共働き子育て家庭において、リモート勤務は多くのメリットがあります。
何よりのメリットは、通勤時間が不要なこと。保育園のお迎えの関係でどうしてもフルタイムは難しいというママもいると思いますが、通勤時間がなくなれば、実働8時間をしっかり確保することが可能です。
オフィス勤務の場合によくある「保育園送り時に子供がぐずって電車に乗り遅れた…」「帰宅時に電車が遅延してお迎え時間に間に合うかヒヤヒヤ…」などという精神的負担も軽減されますね。
時間を上手に活用すれば、勤務時間の前後や昼休みを家事やリフレッシュにあてることができますよ。
また、自宅近くで勤務をしていれば、子供の急な発熱や災害時の対応も安心です。保育園から連絡があった際に、発熱した子をずっと保育園で待たせることなくお迎えにいけますし、小児科があいている時間に滑り込める可能性も高まります。
災害の際に交通網がストップした場合でも、すぐにお迎えに行くことができます。
リモート勤務の良い面ばかりをお伝えしましたが、実際にリモート勤務するとなると不都合や不便な面もありそうで、不安にありますよね。
リモート勤務する場合の懸念点について、実際に日常的にリモートワークをしている企業の方に聞いてみました。
当社の場合、初日だけはPCの受け渡しや設定、チャットツールの使い方などをお伝えするために出社時間を設けています。
具体的な業務の内容については、オンラインで研修ツールやマニュアルを用意しているので、たいていのことはそれを見ればわかるようになっています。
また、チームメンバーや関係する社員とは、チャットツールで適宜やり取りや質問ができるので、そんなに困ることはないと思いますよ。
会社によっては最初はリモート勤務はせず、「最初の○ヶ月間はオフィスで研修」というように、研修だけはオフィスで進める場合もあるようです。
また、業務のノウハウといった深い内容については、なかなかオンラインでは難しい場合も多いので、その場合はカフェやオフィスに集まってミーティングをしたり、営業先に同行したりするなど、各自工夫してやっています。
当社では、社内チャットをフルに活用することで、業務上の会話はもちろん、業務に関係ない雑談も活発にしていますよ。同じオフィスで働いているかのように、オンラインでコミュニケーションが取れていると思います。
逆にすべての会話がチャット上でオープンになっているので、電話や営業で席を外していたりしても、みんながどのようなことを話していたかのログが残っていて後から見ることもできます。オフィスにいるときよりも、むしろ情報が漏れなく共有できるのではないでしょうか。
また、チャット上であれば、話しかけられても自分の都合が良いタイミングで返せば良いので、集中したいときなど自分でコントロールできて快適ですよ。
深い議論を伴うような内容などはチャットだと不向きなので、週に1回午前中だけ全員集まる場を設けて、新事業のコンセプトや業績の共有などの時間に使っています。
また、チームごとに適宜対面やWebカメラの会議で打ち合せを行っており、必要なコミュニケーションを補えるように工夫しています。
正直、自分から声を上げない限り、困っている状況に気づいてもらえることはほぼありません。
自らの領域をある程度責任を持ってまわせるスキルや、自分から必要な情報やアドバイスをもらいに行く意識がなければ、リモートワークには向かないと思います。
かなり自立的な方だけが選べる働き方、というある意味厳しい側面はあると思います。
チャットなど社内コミュニケーションツールの進化により、徐々にリモート勤務できる職種が増えています。
エンジニアやデザイナー、ライター、データ入力や電話のオペレーター等がイメージしやすいですが、最近では、管理部門(人事、経理、総務など)や営業、マーケティング、カスタマーなど、幅広い職種でリモート勤務を導入することが可能になってきました。
自立的に業務がまわせるだけのスキルや意欲があれば、職種問わずリモート勤務を選ぶことは現実的になってきているようです。
社員が効率的に時間を使えることを目的として導入されている、リモート勤務。 リモート勤務の方法は企業によってさまざまで、まだまだ導入過程の真っただ中です。
特に子育て家庭にとっては、今まで通勤に費やしていた時間を育児の時間にあてられるリモート勤務は、家事・育児と仕事の両立がしやすくなる強い味方です。
ただ、自由な反面、上司や先輩に業務管理してもらったり、声を上げなくてもアドバイスをもらったり、ということはしにくくなります。
ある程度業務を自己完結できるスキルと、高いプロフェッショナル意識がないとパフォーマンスを出しにくく、成果につながらない可能性が高まります。
自己管理しながら自走して働ける自信がある方には、とてもメリットの多い仕組みであるといえますね。
ワーママが転職を検討する際は、リモート勤務の有無も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
ワーママ専門の転職エージェント「リアルミーキャリア」では、入社すぐから時短勤務可能な正社員の求人をご紹介しています。
有給休暇の日数や残業の有無・時短勤務可能な子供の年齢、リモート勤務の可否など、細かい条件をあなたに代わって企業に確認します。お気軽にご相談ください。