内定・退職手続きをしよう ​

                   

内定が出て一安心と言いたいところですが、内定から退職までにもさまざまな手続きがあります。ここでは、内定から退職手続きまでの流れや、内定受諾の判断のポイント、退職を申し出るタイミングや引き継ぎ、円満退職をするための注意点を解説します。

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内定から内定受諾までの流れ

​1.口頭での内定伝達

企業から内定の伝達があっても明確な条件提示はされていない場合もあるため、慌てず冷静に受け止めましょう。現職への退職の意思伝達、他の企業の選考見送りもこの段階ではまだ行いません。

​2.内定通知書の発行

一般的には内定通知書を企業から候補者に発行します。給与や勤務時間、入社時期などの細かな条件を書面ですり合わせるためです。書いてある条件で変更が必要だったり認識が違う場合は、この時点でしっかり伝えましょう。

​3.合意、他企業へのお断り

条件面で問題がない場合、双方合意となります。他の企業も面接している場合は、この段階ではじめて、他の企業に見送りの意思を伝えましょう。

​4.雇用契約

タイミングは会社によりますが、多くの場合、入社前に雇用契約を締結します。双方の押印が必要になるため、出社または郵送にてやりとりします。​

5.退職手続き

退職の意思を現職に伝えると、当然ながら引き止めを受けます。そうした中でも円満退社を実現するためには以下のポイントに注意します。

​退職を申し出る時期

雇用契約上は退職から1ヶ月以上前の通知が一般的ですが、引き継ぎ事項が多い場合は1ヶ月半から2ヶ月ほど余裕をみておきましょう。

可能であれば、いつごろに何を引き継ぐか、イメージを固めてしまうことが好ましいです。現職から引き止めされる場合、「引き継ぎはどうするのか」と問われることが多々ありますが、計画を立てておけば冷静に話すことができます。

退職交渉のコツ

最初に誰に伝えるか

多くの場合は直属の上司ですが、上司との関係性や上司に何かしら不安がある場合は、さらに上のポジションの方や管轄事業の責任者に意思を伝える方法もあります。

これは、たとえば直属の上司が引き止めをするために勝手に話を保留にしたり、引き継ぎ計画が進まない場合などに有効です。

上司に伝えたあとは、上司と開示時期を相談のうえ同僚や取引先に伝達します。会社によりますが、全社にオープンになるのは退職の直前になることが多いです。

退職意思を伝えるタイミング

土日休みの職場で勤務している場合、1番良いタイミングは金曜日の夕方ごろです。

金曜日夕方に上司に伝達すれば、土日に冷静になって受け止めてくれる場合が多いためです。逆に、週はじめだと業務中の合間にいろいろ考えなければならず、上司も冷静に受け止められなくなる可能性があります。​

退職理由を伝えよう

ただ「辞めます」だけではあまりにもドライ過ぎるため、退職理由および転職理由を伝えます。

この際、なるべくポジティブな理由を伝えます。「次の転職先では●●にチャレンジできるから・・・」などが良いでしょう。

逆に「今の環境で●●が嫌だから」とネガティブなことを伝えると、退職するとはいえ悪い印象を残してしまいますので、避けるようにしましょう。

引き継ぎ計画を伝達する

退職意思を伝えつつ、引き継ぎについておおまかに計画を考えている旨も話しましょう。

こうすることで、退職の意思が強いこと、業務に支障が出ないであろうことが伝わります。

​退職交渉時の引き止め対策をしよう

引き止めにあたってよくある手段として以下があります。 曖昧な態度にすると結果として現職および転職先の双方に迷惑をかけてしまうため、強い意志で臨む必要があります。

引き継ぎ時期を理由にした退職時期の延期

これに対しては、あらかじめ引き継ぎスケジュールを大まかに想定してしまうことで対処します。 どんなに大変な仕事でも、いざ引き継ぎを始めると1ヶ月で済む場合がほとんどです。 2ヶ月あると、後半はやることがなくなってしまうなんてことも。

引き継ぎを受ける職場側や上司は引き継ぎスケジュールを過大に見積もる傾向があるため、いつまでに何を引き継ぐのかをしっかり認識合わせしましょう。

​退職意思の受理を保留する

「もう1度よく考えてから教えてください」「事業部長に通すのでいったん預かります」などと、保留にされてしまうパターンです。 この場合、伝達した相手は保留にしてしまうため、責任者や人事にまでしっかりと退職意思が伝わらない場合があります。

これに対しては、直接責任者や人事に退職意思を伝えることで対処します。保留にされてしまうとその分、引き継ぎのスケジュールが遅延してしまい、退職時期に支障をきたすからです。

退職引き留めの条件交渉

「不満があるなら給与を上げるよ」といった条件交渉をされる場合があります。 しかし、退職交渉によって得た待遇は、あとあとまで尾を引くケースがあるため注意が必要です。

「あのとき、ちゃんと条件を良くしたじゃないか」などと言われ続けたり、フェアな評価を受けられなくなったりすることなどです。

また、見方を変えれば今まで過小評価されていたということでもありますので、良い条件が提示されたときこそ冷静に考えてみましょう。 ​

業務引き継ぎの準備をしよう

​誰に何を引き継ぐか

どの業務を誰に(上司、同僚、部下など)引き継ぐかをあらかじめイメージしておきます。短期的に周囲の人に負担をかけてしまう恐れはありますが、あくまでも企業と従業員は対等の関係ですから、人員が足りなければ企業が採用を急ぐべきです。「自分のせいで迷惑になるのでは」とご自身を責める必要はありません。今まで十分に企業には貢献してきたはずです。

外部関係者への挨拶

顧客や業務委託先など、関係がある外部関係者にも退職の旨を伝達する必要があります。誰にそれを伝えるかは事前に思い描いておきましょう。​

円満退職のために

現職の企業や上司の方からして困るのは、人員が抜けることによって現業務に支障が出たり、業績に悪影響が出ることです。

また、感情的な理由として、自身の部下が(特にネガティブな理由で)辞めてしまうことを受けいれられないということもあります。

引き継ぎ計画を立てることで業務に支障が出づらくなります。また、ポジティブな退職理由を伝えることで、上司が自分自身を責めなくて済むようになるでしょう。