シングルマザーが転職する際は、収入や勤務形態などの譲れない条件をはっきりと企業に提示しつつも、数ある応募者の中から自分を選んでもらわなければなりません。
子供がいない場合の転職活動よりもハードルが高いシンママの転職活動は、どうすれば成功させられるのでしょうか。ここではシングルマザーの転職成功のコツや、転職に適したタイミングについて解説します。
もくじ
シングルマザーに限らず、子供のいる女性の転職は簡単なことではありません。しかし、正社員の転職を成功させているママは数多くいます。シングルマザーが転職を成功させるポイントは以下です。
シンママが転職活動をしようとすると、どうしても「子供のために安定した仕事に就きたい」「シングルマザーになったので収入を上げたい」といった気持ちが強くなってしまい、個人の事情を前面に出してしまいがちです。
でも、こうした私的な事情は、転職エージェントに伝える分には問題ないのですが、応募企業に伝えると不採用になってしまいます。
それよりも、シングルマザーであることで責任感を持って働ける点や、長く働き続ける意欲が強い点などを、企業に上手にアピールすることが大切です。
実際にシンママの中には、一家の大黒柱として仕事と育児を両立させながら責任のある仕事を任されている人も多く、シンママに対して一定の評価をしている企業もあります。そこをうまくアピールすることが、転職成功の秘訣といえます。
シンママは生活がかかっているため、めったなことで会社を辞めるわけにはいきません。そうなると、安定して勤め続けられるのは、やはり「正社員」の職です。
契約社員や派遣社員は正社員に比べて転職のハードルは下がりますが、雇用の安定性や福利厚生の面からもできるだけ正社員の職に就くのがベストといえるでしょう。
実家のサポートを受けられない場合は、必ず自分で子供の保育園にお迎えに行かなければなりません。
そのため、保育園のお迎えに間に合う時間に退社できることは、母子家庭にとって必須条件といえます。延長保育を利用する場合も、必ずその時間のお迎えに間に合う時間に退社できる仕事を選びましょう。
シンママは子供を育て上げた後も老後に備えて働き続けなければなりません。50代ぐらいで何らかの事情で職を失ってしまうと、そこから転職をするのは至難の業です。そのため、定年まで長く勤め続けられる会社を選ぶことが大切です。
シングルマザーの転職は難易度が高い現状があり、ハローワークや一般的な転職サイトを利用して仕事を探そうとしても、書類選考で落ちてしまう可能性が高いでしょう。
もっとも効率的に仕事を探す方法は、ワーママの転職に特化した転職エージェントを利用することです。働くママに理解のある会社の求人をピンポイントで用意しているので、転職先を探すための時間を省いて、採用される確率の高い企業の中から応募先を選ぶことができます。
また、転職エージェントのキャリアアドバイザーを通して、就業時間や給与などの交渉もできるので、シンママにとって強い味方となります。
>>関連記事:シングルマザーが転職エージェントを使うメリットと注意点!年収や勤務時間の交渉を任せよう
シングルマザーだからこそ転職活動で注意したいポイントがあります。母子ともに転職活動が負担にならないよう、無理は禁物です。
母子家庭では、ママが健康であることが第一です。無理をして働いてお金を稼いでも、万が一ママが病気にでもなってしまったら、家庭が回らない状況に追い込まれます。
ひとりで仕事と育児をしながらの転職活動は、心身ともに負担が大きいもの。「お金は大事だけれど、健康はもっと大事」と思って、くれぐれも転職活動で無理をして体を壊さないよう注意しましょう。
家計も育児もすべてひとりで背負わざるを得ないため、「これからどうやって家計を支えていこうか?」ということで頭がいっぱいになりがちなのは仕方がないもの。転職活動中は、つい子供とのスキンシップを忘れてしまいそうになるかもしれません。
でも、実はこの時期にシンママが最もやるべきことは、子供としっかりコミュニケーションをとることです。保育園のお迎え時間が変わったり、いつもより慌ただしくなったり、ママの転職による環境の変化は子供も敏感に感じ取るもの。
日々の生活と転職活動でいっぱいいっぱいでなかなか難しいかもしれませんが、保育園の送り迎えのわずか時間や、お風呂に入ったとき、寝かしつけるときなどに、なるべく子供とゆっくりと会話をする時間を持てると良いですね。
実家の親のサポートがない場合は、自分以外に子供を守れる人がいない状況になります。緊急時に子供を預けられる施設や人は必ず用意しておいた方が良いでしょう。子供が病気をしたときに会社を休めない場合を想定して、病児保育室の確保や、病児対応のベビーシッターに登録しておくと安心です。
母子家庭では母親の収入や勤務体系が生活そのものに直結するため、年収や勤務時間など、絶対に妥協できない条件は明確に伝える必要があります。
たとえば年収については、ひとり親の手当てなどを含めて「いくらあれば生活できるか?」を試算し、それ以下の年収しか得られないようであれば、辞退せざるを得ません。
勤務体系については、たとえ高収入を提示されたとしても、残業や休日出勤・出張がある会社など、育児と両立できないことが予想される場合は避けるのが賢明です。
難易度の高いシングルマザーの転職では、つい内定の出た会社に気持ちが傾いてしまいがち。無理に条件を承諾して、生活が苦しくなったり子供につらい思いをさせたりすることがないよう、絶対妥協できない条件とある程度なら妥協できる条件の優先順位付けをしっかりしておきましょう。
離婚、引っ越し、保活、転園、転校…。シングルマザーには多くの環境の変化が同時に訪れることになります。シングルマザーはどのようなタイミングで転職をしているのでしょうか。
厚生労働省の調査結果によると、約2人に1人のシングルマザーが、離婚をきっかけに転職しています。また、転職をした理由については、約4割のシングルマザーが収入面だと答えています。やはりひとり親で一家を支えていくには、今までの収入ではやっていけないシンママが多いということでしょう。
参考文献:平成28年度全国ひとり親世帯調査結果報告
同調査によると、「いつから仕事を変えましたか?」という質問に対して、46%のシングルマザーが「離婚直後から半年以内」と答えています。
離婚時の経済状態にもよりますが、焦って転職先を探すと、後で後悔することにもなりかねません。離婚直後の引っ越しや転園・転校など生活環境が落ち着いてから、離婚後半年以内ぐらいを目途に慎重に転職先を探し、納得できる条件の転職を実現できると良いですね。
シングルマザーの転職活動のハードルは決して低くはありませんが、不可能ではありません。働くママに理解のある会社は増えつつあり、正社員・時短勤務の採用を行っている会社は存在します。
シンママが転職をするときは、できるだけ自分の負担を減らして、効率良く転職活動を行うことが大切です。転職エージェントを上手に利用し、子供の預け先や自身の体調管理にも気を配りながら、転職活動を行いましょう。
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