「今日は保育園のお迎えに間に合わない日かもしれない…!」そんな不安を抱えながら仕事に追われる日々。
そんなときは保育園以外の預け先を確保しておくと安心ですが、ベビーシッターを頼むのは高額で難しいという方もいることでしょう。
ここでは、ベビーシッターより安いファミリーサポート制度・通称「ファミサポ」の料金や登録方法と、実際にファミサポを活用して共働きを乗り越えたワーママの体験談をご紹介します。
もくじ
ファミサポは「ファミリーサポート」の略で、各自治体が設置・運営している団体が提供する制度です。育児を依頼したい方と育児をサポートする一般の方が、コーディネーターを介して有料で契約を結ぶシステムです。
「保育園の送迎」や「ファミサポの家での子供の預かり」「依頼者の自宅での子供の預かり」などのサポートを受けることができます。
ファミサポの利用対象者やサポートの範囲・料金は、自治体によって異なります。以下は、ワーママAさんが利用した東京世田谷区のファミサポの例です。
区内在住で生後43日目以降から小学校6年生の子供の保護者。妊娠中の方、生後43日目未満の子の保護者の方も利用登録説明会に参加可能。産前の場合、出産の時点でセンターへ連絡をした上で正式登録となります。
保育園や学童・習い事の送迎から親のリフレッシュまで、さまざまなシーンに対応してくれます。
自治体によりますが、病後の回復期にあたる子供を預けることも可能です。病気は治ったけれど大事をとって保育園を休ませたい、というときにファミサポを利用することができますよ。病児の預かりはNGです。
○保育園・幼稚園・学校・学童保育・習い事への送迎、その前後に子どもを預かること
○親のリフレッシュ、社会参加時の預かり
○兄弟姉妹の保護者会等学校行事への参加時の預かり
○利用会員や家族の病気時等の預かり
○子どもの病後(安定期のみ)の援助
出典元:世田谷区ファミリー・サポート・センター事業
ファミサポはあくまで依頼者の子供の世話に関することのみをお願いする制度なので、病児の預かり、病後の薬の投薬、子供の入浴、家事、きょうだいではない別世帯の子供の複数預かりには対応していないことがほとんどです。
ファミサポの支援研修を受講した、18歳以上の男女がファミサポとして活動可能です。50~60歳以上の育児を経験した女性の登録が多いようです。
ファミサポを利用する場合は、あらかじめ自治体で面談・登録手続きが必要なことが多いようです。初回の登録は少し手間がかかりますが、一度登録しておけばファミサポを利用することができるのでメリットが大きいですよ。
以下は、ワーママAさんが利用した東京世田谷区のファミサポの例です。
利用会員登録説明会での面談にて、「主にどのような支援を希望しているか」
「どのような方を紹介してもらいたいか」といった要望を具体的に伝えます。
その後、ファミサポセンターの方が利用条件に合ったファミサポさんを紹介してくれます。利用条件や希望日と合わない可能性もあるため、数名のファミサポさんを紹介してもらうことも可能です。
※ファミサポさんへの依頼の期日やキャンセル料発生有無など、詳細の規定は自治体によって異なります。
1時間:800円(世田谷区の例)
世田谷区にお住いのAさんは、経理として働く正社員のワーママ。月末月初が繁忙期で退勤時間が遅くなることから、子供が0歳のころからこの時期だけはベビーシッターを活用していました。
ベビーシッターには、保育園の迎えと自宅での保育を依頼。安心して子供を任せることができたものの、ベビーシッターは1時間2,000~3,000円と高額。交通費を含めると、1回あたり1万円以上を支払っていました。
残業して一生懸命働いたお金が、結局ベビーシッター代に消えていく…。ベビーシッターのサービス内容には満足だったものの、何日も利用することで利用料金がかさむのがネックでした。
そんなときに見つけたのが、区のファミリーサポート制度(通称ファミサポ)」でした。
ファミサポを利用することで、ベビーシッターより安い料金で同様のサービスを受けることができ、費用面での悩みを解消しました。
月末月初は保育園のお迎えに間に合わない事が明確だったため、「毎月この数日間はお願いします」と定期的にファミサポを依頼していました。
お互い安心して利用できるように、ファミサポさんとの連絡ノートを用意し、日々の子供の様子をお伝えしていました。
たとえば、「寝返りが打てるようになったので、うつ伏せ寝をしていたら上向きに直して欲しい」ということや、「最近母が忙しくスキンシップがとれていないため、少しイライラしている様子です」といったことを書くようにしていました。
ファミサポさんにも「お気付きのことは何でも教えてください」とお願いしていました。
小学校入学とともに、ファミサポは卒業する予定でした。ところが子供が学童保育に行きたがらず、再度ファミサポに依頼することに。
保育園時代と同じファミサポさんにお願いすることができたため、子供自身もファミサポさんとの時間が安心できるものとなっていました。
子供と決めた帰宅後の約束(たとえば自分の洗濯物を洗濯機へ入れる、宿題が終わってから遊ぶなど)をお伝えし、見守ってもらうようにしていました。
何かあったときのために、引き続き保育園時代と同様の連絡ノートを活用してファミサポさんとコミュニケーションを取りました。
当初は「子供の安全さえ確保してもらえればいい」程度に思っていたのですが、子供とファミサポさんの絆には親がびっくりさせられました。
休みの日においしいお菓子を食べていると、「これ、○○さん(ファミサポさんの名前)にも食べさせてあげたいね」なんて言うほどです。
我が家は祖父母が近くにいない核家族でしたが、子供にとっては「大好きなおばあちゃん」がいつも来てくれる感覚だったようです。
ファミサポさんには子供の安全な見守り保育という本来の目的以上に、情操面でも良い教育をしていただいたと本当に感謝しています。
ファミサポという名前は耳にしたことがあるけれど、実際利用にはいたっていないという方もいるのではないでしょうか。
「今はどうにか仕事と育児の両立ができているけれど、今後は成り立たなくなる場合もあるかも」というご家庭は、まずは利用者として気軽に登録してみることをおすすめします。
地域の育児支援を利用しやすい料金で 受けることができるのは、いざというときに心強いものになりますよ。
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