育児をパパかママどちらか一人で回すことを指す言葉、「ワンオペ育児」。ママは仕事から帰ったあとにワンオペ育児でぐったり、という家庭も多いのではないでしょうか。
子供の世話に、ご飯作りに片付け、掃除洗濯など家事育児に追われる休みのない日々。それに加えて子供の病気や保護者会などイレギュラーな対応もあるなか、ワンオペだと一人の判断で家庭を回していかなくてはなりません。
「夫が毎日残業や出張で家をあけることが多く、家事・育児はママのワンオペ。その上共働きなのでママは一切休みなし…!」
過酷に感じますが、実際にワーママあるあるではないでしょうか。
今回は、このようなワンオペ育児をしながら、家庭と仕事の両立と、裁量のある仕事をするために転職したワーママを紹介します。
仕事をするうえでの希望条件を見事叶え、育児も仕事も楽しめるようになり、充実した日々を送れるようになったそうですよ。
もくじ
Aさん(30代、子供2人)
夫(ファッション業界)、年中の長女、2歳の長男の4人暮らし。
Aさんはファッション業界でセールス職を12年とマネジメント職を2年経験。その後派遣で営業事務を1年経験後、時短正社員として人材系サービス職へ転職。
前職は外資系企業でした。職場に外国人の方が多かったこともあり、べビーシッター文化が根付いていました。「第一線で働くなら育児はベビーシッター!」が定番で、 赤ちゃんをベビーシッターに任せて海外出張するママがいるほど。
確かに、この仕事で最大限の成果を出そうと考えたら、残業も海外出張もこなさないと難しいのはわかっていました。会社はベビーシッターの費用を出してくれるので、決して悪い条件ではありませんでした。
ただ、「仕事を続けたい思いはあるものの、毎日自分で子供のお迎えに行き、休日も子供と一緒にいたい」と欲張りな私は、どうしても職場の文化になじめず退職することに。
退職後は、ワークライフバランスのために派遣社員になりました。希望通りの時間で就業できますし、残業もする必要がないので、家庭の時間を捻出するという条件にはぴったりでした。
実際に働いてみると、家庭と育児の両立という面では、本当に余裕ができました。また、仕事上のプレッシャーもゼロになりました。はたから見ると、子供との時間を優先しながら仕事を続けるという、自分の希望通りの状況になっていたと思います。
ただ私の場合、自分の考えを提案できない派遣社員という立場が想像以上に合わず、逆に精神的に荒れてしまいました。夫が「疲れた」なんて言おうものなら、「好きなだけ疲れるほど働けるなんて、いいよね!」と毒づいてしまうことも。
やりたい仕事ができずイライラしている自分に嫌気がさし、家庭の時間を最優先としながらも責任あるポジションを任せてもらえる仕事はないものかと、再度転職活動を開始しました。
運良く時短勤務の正社員で勤務できる会社に出会うことができ、現在は子供との時間をしっかり取りつつ、これまでの経験をいかしながら裁量のある仕事ができています。精神的にも安定し、充実した日々を送っています。
時短勤務のおかげで、子供の話をゆっくり聞ける時間や、落ち着いて一緒に夕食を食べる時間を取れています。私が精神的に安定できるようになったおかげで、家庭全体がうまく回っている気がします。
夫は月の半分は出張で不在。それ以外の日も残業が多く、22時頃に帰宅。いわゆるワンオペです。私は夫の帰宅までに子供の寝かしつけを済ませ、家事も完璧に終わらせておきます。
というのも、私の場合、夫がくつろいでいる姿を横目に家事をしていると、「私は家事も育児も仕事もして、座っている暇さえないのに!」と不満を感じる自分がついつい顔を出してしまい…。イライラしたくないので、さっさと終わらせるようにしています。
家事をお早めに終わらせることで、夫婦でその日の子供の様子や、今後の家庭の事を話す時間をしっかりと取れるようになりました。常に情報を共有していることで、夫婦での育児に関する温度差が解消され、精神面でのワンオペ感はなくなりました。
業務時間的な問題で同僚にフォローしてもらう事が生じてくるため、時短勤務で転職後は積極的にコミュニケーションを取るよう心がけています。
突発的な子供の体調不良でやむを得ず仕事に穴をあけてしまうことがあるため、抱えている日々のタスクの進捗状況を共有するようにしています。
育児中は、子供を第一に考える事が私のミッションだと思っています。そのため、仕事をしている時間は、自分の好きな事をする時間を家族にもらっているような感覚です。
限られた時間の中で効率良く仕事をし、ON・OFFの切り替えをしっかりと意識しながら、子供にも仕事にも真摯に向き合っていきたいです。
働く時間が短くなってもフルタイムで働いていた時より実績を出したいという強い思いがあるため、常に自分を奮い立たせてモチベーションを上げています。
完全に子供の手が離れる時期が来たときには、独身時代のように時間を気にせず働くことも視野に入れています。
Aさんの転職の希望条件
「仕事面では責任ある仕事をしたい、育児面ではハードワークな夫とも温度差なくやっていきたい」という意思が明確なAさん。
「仕事の責任を軽減して時間的余裕を持つ」ことが逆にストレスになることは、派遣社員の経験から学んでいました。
子供と家庭を優先順位の一番に置くために時短勤務が可能で、なおかつ自分の意見を業務に反映できる裁量があることを軸に会社選びをしました。
現在の就業先の情報を見たとき、自分のやりたいことと条件がぴったり一致していたため、「気になる!」と即日応募。それから急いで採用選考の準備をし始めたそうです。
一見、直感的に判断したように思えますが、この迅速な判断ができたのは、日常から「こんな仕事、こんな働き方がしたい」というイメージをしっかり持つことができていたからこそです。
子供がまだ幼い時期にパートナーがハードワークの場合、自分が持つ家庭の比重が大きくなることで、仕事に関してはブレーキを踏みがちです。ただ、時短勤務をうまく活用することで、責任ある仕事と家庭の両立両方を手に入れることが可能です。
その実現のためには、日ごろから夫婦間で「仕事と育児のバランスがどんな状態の家庭を築いていきたいか」を共有し、具体的なイメージを描いておくことが大切です。
Aさんのように、「ありたい妻・母像」と「目指すキャリア」を明確に描いておくことで、チャンスがあったときに迅速かつ的確な判断が可能になります。
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