フルタイムで働くワーママのなかには、パパが残業で毎日遅いなどの理由から、ワンオペ育児を強いられているママもいます。
「フルタイム勤務がきつい…。家事も子育てもワンオペだし、体力も気力ももう限界」というような場合、いったいどうしたらよいのでしょうか。
もくじ
ワーママがフルタイムで働く理由は人それぞれです。
とはいえ、好きでフルタイムにしているワーママもいれば、やむを得ずフルタイムにしているワーママもいるのが実情。
まずはワーママがフルタイムになる主なきっかけを解説します。
産休・育休明けはまず時短勤務で復職したものの、子どもが3歳になり時短勤務が切れることを理由にフルタイムに戻すワーママは少なくありません。厚生労働省の調査からも、時短勤務の制限を3歳になるまでとしている企業は多いのです。
慣れ親しんだ会社にいるときは、あえて転職してまで時短勤務にしようと考えないことも多いでしょう。
とはいえ、最初は「フルタイムでも何とかやっていけるはず」と思っていたのに、蓋を開けてみたら想像以上に疲れ果ててしまうこともあります。
出産前にフルタイムで働いていた頃とは生活リズムも働き方も大きく変わっているため、戸惑う気持ちが出るかもしれません。
時短勤務できる時期であっても、会社から強く希望されてフルタイムにする人もいます。
「人手不足で困っている」「フルタイムにしてくれるととても助かる」と言われれば、なるべく応えてあげたいという心理が働きます。
また、仕事の性質によっては「クライアントワークだからフルタイムでないと厳しい」など、フルタイム以外の選択肢が非常に限定されてしまうことも。
一度フルタイムで復職してしまうと、今更時短勤務に戻したいと言い出せず、ワンオペ生活との板挟みになってしまうワーママも珍しくありません。
フルタイムは時短勤務より固定給が多くなるため、収入を考えてフルタイムを選択する家庭も多いです。
特に子どもが生まれてからは子ども用の衣服・食事・レジャーなどにどんどんお金がかかる他、将来的な進学費用を準備しておきたいことまで考えると、お金はたくさんあった方がよいでしょう。
フルタイムにして理想通りの年収を獲得できているのであれば問題ありませんが、理想と現実とのギャップがあるときは要注意。
ふとした瞬間に「なんでこんなに頑張っているんだろう…」と疲れを強く意識してしまい、働くモチベーションにも影響します。
仕事のやりがいやキャリアアップを考えてフルタイムにするケースもあります。
会社によっては、時短勤務にするとマミートラックに突入してしまうなど、キャリアの道が自然と絶たれてしまうことがあるため注意しましょう。
責任のある仕事や大きなプロジェクトはフルタイム社員にしか任されないため、将来的なことを考えてフルタイムにしている人も多いのです。
本音では、「時短勤務でも正しく評価されるなら時短勤務がよかった」と感じるかもしれません。
フルタイムで働きながら、家事に育児にと大忙しのワーママは、時間がいくらあっても足りません。
朝起きたら走るように家事をこなし、子供を保育園に送りだして、仕事が終わったら大急ぎで子供のお迎え。帰りがけに買い物に行く暇もなく、速攻で家に帰って家事・育児をこなします。
それでもパパが定時で帰れる人は、帰宅後に子供のお風呂や茶わん洗いなどを手伝ってもらえますが、ワンオペ育児ではそれもできず、何もかもママの肩にのしかかっています。
ワーママのなかには、残った仕事を自宅に持ち帰って夜中にやったり、やっと寝床についても夜中に子供に起こされたりする人もいます。どんなに眠くても、次の日は仕事に行かなければなりません。家事や育児の時間配分を思い切りかえることが難しいことを考えれば、ワーママが疲れたと感じる原因の多くは仕事にあるのかもしれません。
そのように朝から晩まで忙しく働いているワーママに、自分の時間があろうはずがありません。「月曜日が始まったと思ったらもう週末」というように、平日はフルスピードで過ぎていくでしょう。
休日になってもやらなければならない仕事は山積みです。食材のまとめ買いや、平日の料理の下準備、部屋の掃除などをしていたら、自分の時間はほとんど作れません。
毎日忙し過ぎて、自分のスキルアップのための勉強もままならず、子供の教育にも手が回らず、部屋は散らかり放題。すべてが中途半端のように感じて、イライラするワーママもいます。
「こんなにがんばっているのに、仕事も育児も家事も、すべて中途半端。ぜんぜん成果が見えない!」と思うと、言いようのない焦燥感にかられることもあるでしょう。
仕事と家事に追われていると、「子供にかまってあげられる余裕がない」と悩むワーママもいます。忙しさから気持ちがパンパンになってしまって、子供と笑顔で語り合う余裕もなく、母親として子供と満足に関われないことに後ろめたさを感じるのです。
早期教育に関心があっても、それを実践する時間のゆとりがないと、「自分は子供のために何もしてあげられない」と悩むワーママもいます。
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仕事のできる努力家のワーママほど、仕事も育児も家事も完璧を目指し、それができない自分に打ちのめされがちです。
でも、よくよく考えてみると、そもそも2人分の仕事をたったひとりでこなしているのですから、完璧になどできるはずがありません。そのことを自覚し、「すべて60点ぐらいでOK」といった大らかな気持ちで、仕事や家事・育児に臨むことが大切です。
ママが大らかな気持ちになれると、多少家の中が散らかっていても子供はのびのび育ちますし、残業で疲れたパパもママの笑顔に癒され、すべてがよい方向に向かいます。
日々の疲れを少しでも解消し、ワンオペ育児の辛さから逃れるためには、“自分でなくてもできる仕事”はできるだけ他に任せるのがベストの方法です。
その中でもすぐに効果が出やすいのが、家事の時短です。たとえば、次のような方法が考えられます。
・食器洗いは食洗器を使う(できるだけ大容量のもの)
・平日の掃除はお掃除ロボットに任せ、週末だけ掃除機をかける。
・買い物は宅配を利用する。
・カット済み食材を使った時短料理キットを利用する。
ほかにも、工夫次第で家事時間はかなり短縮できます。そして、余った時間で子供に絵本を読んであげたり、早期教育を考えるなら自宅でできる教材を置いたりして、それを親子のコミュニケーションツールにすることもできます。
ワーママにとって、パパの育児・家事の協力は欠かせません。ただし、自分と同じように働いてもらおうと思っても、なかなか難しいケースは多いでしょう。
まずはパパと育児や家事について話し合い、たとえば「おむつ替えは苦手だけど、一緒にお風呂に入るのはできるよ」「水曜日はノー残業デーだから保育園のお迎えに行けるよ」というように、できることからやってもらうのが得策です。
家事代行サービスはけっして安くはありませんが、本当に疲れているときは、たとえお金を払ってでも家事代行を頼んだ方が助かる場合もあります。
たとえば月に2回、3時間程度の家事代行を頼むと、リーズナブルな会社でも月2万円前後の出費になります。それでも、プロに来てもらうだけで家の中はピカピカになり、子供にも笑顔で接することができるようになります。
特にワンオペ育児をしていると息を抜く暇もありませんから、積極的にこうしたサービスを使ってもいいでしょう。
今の会社で時短勤務への切り替えが難しそうな場合、時短勤務できる会社へ転職することを検討しましょう。
入社直後から時短勤務できる会社はまだまだ少ないものの、ワーママ転職エージェントなど限られた場所では求人を見つけることができます。
まずはフルタイムから脱却し、理想的な働き方に切り替えることがポイント。
会社によっては実力主義での人事評価を導入していて、時短勤務でもフルタイムでも成果に応じて評価してくれることもあります。
収入やキャリアアップの問題でフルタイムのままにしたいときは、テレワークやフレックスが使える会社に転職するのがおすすめです。
テレワークやフレックスなどフレキシブルな働き方を歓迎している会社であれば、ワーママ以外も制度を当たり前に使っていることが多いです。
「自分だけテレワークさせてもらっている」などの後ろめたさもなく、仕事に集中しやすくなるでしょう。
働き方改革の影響で少しずつテレワークできる会社も増えているので、十分検討できます。
フルタイムが辛いときは、無理せ働き方を見直しましょう。
もちろん家事を工夫したりベビーシッターや祖父母を頼ったりしながら乗り切る方法もありますが、どちらも大なり小なり制約が発生します。
働き方を見直して自分自身でできることを増やせれば、ストレスフリーな生活になるかもしれません。
以下では、時短勤務として転職する場合と、テレワーク・フレックスが使える会社に転職する場合、それぞれのメリットを解説します。
ここでは、時短正社員として転職した場合のメリットを解説します。
フルタイムの長い就業時間が大きなネックになっているときに検討してみましょう。
時短正社員はあくまでも「正社員」であるため、雇用形態を維持したまま勤務時間を短くできるのが利点です。
パート・アルバイトになって働く方法もありますが、どうしても正社員とは任される仕事も役割も大きく違ってしまうのがデメリット。
将来的なキャリアに影響するだけでなく、正社員として再就職したいと感じたときに職歴がネックとなって不合格が続くこともあるので、慎重に検討した方がよいでしょう。
福利厚生も正社員フルタイムと変わらない条件で受けられるので、条件的なメリットが多いのも時短正社員の特徴です。
今よく使っている福利厚生を手放す必要がないため、心理的なハードルも少なめ。
特に、正社員向けに業務で役立つツールを貸し出している会社や、福利厚生が整っている会社であれば、あえてパート・アルバイトにする必要はないでしょう。
時短勤務にすると労働時間そのものを短縮できるため、プライベート時間を長めに確保できます。
その分の余暇で家事を済ませたり、子どもと過ごす時間や習い事の送迎に使う時間を増やせたりするので、家族に対する罪悪感もありません。
保育園の送迎に余裕ができるなど、就業前後の時間も作れます。
家族や親戚の手を借りられない完全ワンオペワーママなのであれば、時短勤務にして時間を作るのがひとつの解決法となりそうです。
プライベート時間が長くなると、自分のリフレッシュや趣味に使う時間も確保できます。
子どもを早めに寝かしつけて夜に自宅でできる趣味を楽しんだり、ときには子どもと一緒に寝てしっかり睡眠時間を取ったりすることも可能です。
精神的な疲れの原因は、体力不足や身体的なストレスが原因なこともあるので要注意。
しっかり自分をケアすることで日中の集中力も高くなり、オンオフのはっきりした精力的な生活にできます。
次に、テレワークやフレックスが使える会社に転職するメリットを解説します。
テレワークやフレックスの制度があると、勤務時間を短縮することなくワークライフバランスを維持できるので、フルタイムでしっかり収入を確保しつつ働き方を見直したい人におすすめです。
テレワークできる会社の場合、通勤時間を短縮できるのでその分の時間に余裕が生まれます。
これまで通りの勤務時間のまま働きながら、プライベート時間を確保することも可能です。
また、通勤に使っていた時間を仕事に使い、フルタイムのまま無理のない働き方にすることもできるでしょう。
余った時間の使い方はさまざまで、どんな形にも有効活用できるのがメリットです。
フレックスが使える場合、家庭の都合に合わせて勤務時間を調整できます。
子どもの通院に合わせて仕事を早めに切り上げたり、反対に朝の出社を遅くして保育園の送迎を家族で分担したりすることも可能です。
自分の通院や家事の都合に合わせることもできるので、曜日によって働き方を変えたいときにもおすすめ。
子どもが複数いてスケジュール管理が大変な家庭でも応用が効く点もメリットです。
子どもの体調不良や学校・保育園イベントがあっても、テレワークやフレックスが使えると柔軟に対応できます。
体調不良からの回復期にテレワークをして欠勤日数を減らしたり、午前中の学校イベント後にテレワークで仕事をしたりできるので、「会社に相談してお休みをもらう」という後ろめたさから解放されるのがポイント。
短い時間でも確実に仕事ができ、業務量を安定させる要因にもなります。
既に疲れ果ててしまっているワーママにとっては、転職活動のエネルギーを振り絞るのすら困難ということも考えられます。
しかし、転職活動期間をなるべく短めに抑えつつ、理想的な働き方ができる転職先が見つかりそうであれば、頑張る気持ちが出てくるかもしれません。
ここでは、転職先で理想的な働き方にしていくコツを解説します。
転職エージェントを使う場合は、なるべくワーママ専門の転職エージェントへ相談するのがおすすめです。
ワーママ専門の転職エージェントで扱うのは、当然ながらワーママ歓迎企業の求人です。
ワーママの働き方やライフスタイルに理解のある会社が多く、転職直後から時短勤務できる求人やテレワーク・フレックス対応済み企業の求人が多いのでチェックしてみましょう。
一般的な総合型転職エージェントの場合、自分の希望と合致する求人を見つけるだけでも一苦労。
利用者が多いからこそ倍率も高く、熾烈な転職活動となるケースも多いので要注意です。
仕事に疲れてしまうと突発的に転職したくなることも多いですが、大前提となる「転職の目的」は必ず可視化しておきましょう。
「あと〇時間の余暇がほしい」「フルタイムではなく時短勤務にすることが目的」など目標が決まっていれば、転職先を選定するときにも役立ちます。
反対に、目的がないままなんとなくの危機感だけで転職に踏み切ってしまうと、どんなに優れた条件の求人があっても「本当にここでよいだろうか?」と悩んでしまいがち。
判断基準がブレてしまい、転職活動も長期化する恐れがあります。
転職先でのキャリアアップも視野に入れたいときは、得意分野を活かす自己PRにすることが大切です。
今ある知識や経験を最大限活かしながら即戦力として働けるので、転職先での評価も良くなることが多いです。
また、スキルがあれば選考通過率も高くなり、理想的な条件で内定を得られることも。
テレワークやフレックス制度完備で競争率が高くなりがちな会社でも、効果的に内定を獲得できます。
仕事に疲れているとつい頭をよぎるのが、「このまま退職してしばらく充電期間が欲しい…」という考えです。
とはいえ、よほど生活資金に余裕がある場合を除き、ブランクを作ってしまうのはあまりおすすめできません。
一度退職すると保育園や学童を辞めるしかくなってしまうため、子どもの預け先を確保できなくなります。
いざ再就職したいとなったときの大きなハードルとなってしまうことが多く、想像以上にブランク期間が伸びてしまうかもしれません。
また、保育園・学童を退所しなくてよい範囲でブランク期間を作るつもりでも、再就職したいタイミングで100%再就職できるとは限らない現状もあります。
これまで当たり前のようにこなせていたフルタイム出勤でも、子どもが生まれた途端に厳しく感じられてしまう事例は多いです。
疲れているワーママは既に家庭の見直しや自分の体力づくりなど色々試していることが多く、それでも解決しないのであれば働き方の見直しが急務かもしれません。
ワーママ専門転職エージェント・リアルミーキャリアでは、フルタイムが厳しいと感じているワーママの転職をサポートしています。
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