子育てママが転職する際に知っておきたいこと!求人はどうやって探す?

                   

育児中の女性の約2割が転職(または再就職)を検討する一方で、「子育てママの転職は簡単でない」「子育て中というだけで書類選考に落ちてしまいそう」など、転職にネガティブなイメージを持つ人は多いはず。

結果、不満の多い職場でも我慢して在籍し続けるなど、ストレスフルな働き方になっている子育てママは少なくありません。

しかし、現在は働き方の多様性も働く人の多様性も広がっているため、子育てママでも無理せず転職できるようになっています。

今回は、子育てママが転職する際に知っておきたいことについて解説します。

求人の探し方や必須の転職条件にも触れるので、チェックしてみましょう。

子育てママの転職はハードルが高い!?その理由は?

子育てママの転職はハードルが高いと言われ続けてきたことには、理由があります。下記では主な理由を解説しているので、参考にしてみましょう。

子育てママの受け入れ態勢が整った会社が少ないから

育児介護休業法や男女雇用機会均等法が整備されつつあるとはいえ、まだまだ子育てママの受け入れ体制が整っている会社の割合は少ないのが現状です。

「子どもの体調不良で急に休まれたとき、代わりに仕事を回せる人員がいない」

「子育てママに配慮しながら仕事を割り振りたいが、何に配慮すべきかわからない」

という会社も少なくありません。

子育て中であるからという理由だけで採用を見送る企業は減りつつありますが、実際に入社してからの働きやすさが十分でないケースも多いです。

結果、離職を繰り返された会社側も疲れ切ってしまい、子育てママの採用に後ろ向きになってしまう、という負のスパイラルが発生することも。

女性が社会進出する過渡期にある今の時代だからこそのジレンマが生じていて、転職するハードルのひとつになっています。

子育てママが希望する条件に合う求人が少ないから

子育てママはどうしても子どもや家族の生活リズムに合わせて働くことが多くなり、会社に求める条件も増えてしまいがち。

「テレワークもフレックスもできて、時短勤務もできて、家から近くて、年収も高くて、福利厚生も整っていて…」と条件が追加されればされる程、全てを満たす企業の数は少なくなります。

譲れない条件が多いからこそ応募する前の段階で考え込んでしまい、転職の第一歩すら踏み出せないケースも少なくありません。

また、条件面が整っている企業には応募が殺到しやすく、子育てママ以外とも同じ土俵で戦わなくてはいけないため内定率がグッと下がります。

結果、「やっぱり子育てママの転職は厳しかった」という印象になり、先輩ママの失敗談ばかりに目が向きやすいのも現状です。

大手企業では時短勤務の利用ハードルが高いから

大手企業の場合、時短勤務は勤続1年以上の従業員にのみ取得権限が与えられているケースが多いです。それは、1年以上雇用されていない従業員は労使協定により時短勤務制度の適用除外対象とすることができるからです。

つまり、転職したばかりの子育てママはフルタイムで働くしかなく、そもそも時短勤務を取得できる対象でないことも多いので注意しましょう。

最初から時短勤務を希望して転職する人や、職場や保育園の距離が関係して時短勤務にせざるを得ない人にとっては、大きなハードルとなります。特に大手企業・有名企業にこだわって転職活動したい人は、思わぬ部分でつまづきを感じるかもしれません。

ただし、中小企業やベンチャー企業ではそこまで厳密に時短制度の利用条件を定義している会社が少なく、転職直後から時短勤務できる場合があるので、視点を変えて転職先を探してみることも大切です。

企業側にとって人員計画を立てづらいから

子育てママは子どもの体調不良や学校イベントに合わせてお休みすることが多く、企業側が人員計画を立てにくいと感じることがあります。

「重要なクライアントの担当者としてアテンドしていいのか?」「大切なイベントのメイン登壇者にて急な欠勤をされたらどうしよう?」など不安要素が強く、責任のある仕事を任せにくいと感じる企業もいるでしょう。

結果、誰でもできる簡単な仕事しか任せなかったり、そもそも子育てママの採用を見送ったりする企業も多いです。

10年後20年後に子どもの手が離れてから別の働き方を希望する人も多いので、先の見通しを立てにくいことが採用のハードルとなっています。

コロナ禍が終わり出社頻度を増やす企業が増えたから

新型コロナウイルス感染症によるステイホーム期においては、テレワークや時差出勤を認める企業が増加しました。

しかしコロナ禍が終わりを迎え始めるとともにテレワークからオフィスワークに戻す企業が増え、現在は原則オフィスワークとしている企業も多いです。

テレワークに慣れてしまった人や、コロナ禍にテレワーク前提で転職した人にとっては、今の方が却って働きにくいと感じるかもしれません。

「テレワークの制度があるのに実質テレワークできない」などのギャップに悩まされることも多く、テレワークで働きたい子育てママのハードルとなっています。

子育てママの転職が完全に不可能なわけではない

子育てママの転職が厳しいのは事実ですが、とはいえ完全に不可能なわけではありません。

近年は少子高齢化に伴う労働人口減少が進んでおり、老若男女問わず積極的に採用しようとする企業が増えています。

出典:2023 年度版 労働力需給の推計 独立行政法人労働政策研究・研修機構

また、時短勤務やテレワークでも戦力になってくれる人材がいるのはありがたいと考える企業では、働き方の多様性や福利厚生を充実させているケースも少なくありません。

慢性的な人手不足を解消したい企業では、子育てママにも十分なチャンスが回ってきます。そのため、「子育てママ=転職できない」という構図はなく、安心してよいでしょう。

ワーママ特化型転職エージェント・リアルミーでも、子育てママの転職成功実績は多く、転職で理想的な働き方を叶えた人がいるとわかります。

無理に今の職場で精神をすり減らすより、転職して環境を変えてみる方向に目を向けてみるのもひとつの選択肢です。

子育てママに必須の転職条件とは?

子育てママが転職するときは、必ず下記について確認する必要があります。転職時の必須条件であり、条件が合わないとそもそも意味のない転職活動になってしまうことがあるため注意しましょう。

お迎えに間に合う時間に退社できるか

まずは保育園のお迎えに間に合う時間に退社できるか、シミュレーションしてみましょう。退勤してから保育園に向かう時間も計算に入れたうえで、保育園の閉所までにお迎えできるのであれば問題ありません。

ただし、何時に閉所するかは保育園ごとに異なります。18時までとしている保育園もあれば20時以降も対応してくれる保育園もあり、同様に朝の開所時間も異なるので注意しましょう。急な残業、突発的な電車遅延・交通渋滞があっても保育園に迷惑をかけずお迎えにいけるか検討しておく必要もあります。

難しい場合は時短勤務にするか、別の企業に応募するしかありません。

また、保育園の規模や地域によっては、閉所ギリギリまでいる園児がかなり限られているケースもあります。保育園の先生がいるとはいえ長時間お友達のいない環境で過ごさなくてはいけない場合もあるため、ギリギリまで利用するのであれば園の状況も聞いておきましょう。

子どもの体調不良時に休めるか

子どもの体調不良が起きたとき、欠勤・早退できるかで転職先を決めることも大切です。十分な人員がいて代わりを依頼できる企業や、テレワークに切り替えて自宅で残務ができる企業であれば、大きく心配する必要はありません。また、「急に休まれるのは確かに困るけど何とかしてみるよ」「子育てママが多い職場だからお互い様だよ」と声をかけてくれる企業も、気持ちの面で楽になります。

反対に、ギリギリの人員で回していて急に休むと仕事が一切回らなくなってしまう企業や、属人的で特定の人がいなくなると一切の業務がストップしてしまう企業であれば要注意。いつでも親戚やスポットのベビーシッターを頼れるとは限らないからこそ、万が一のことも考えて転職先を選びましょう。

子ども関係の行事があるときに休めるか

子どもの年齢が大きくなるにつれて、保育園や学校関係の行事が多くなります。お遊戯会や運動会など保護者参加が必要なイベントもあれば、卒園式・入学式のようなセレモニー系のイベントが待ち構えていることも。平日日中に開催されることも多いので、どうにか仕事の都合をつけて参加することが必須になります。

体調不良時の看病ではなく、イベントで仕事を休むことに対するイメージは企業により異なります。「一生に何度もあるイベントではないのだからぜひ参加しておいで」と快く送り出してくれる企業もあれば、「運動会だからといって忙しい土日に休まれては困る」と言われてしまう職場もあるでしょう。子どもの数が多ければ多いほどイベントの頻度も増えるので、その度に仕事を調整するのも大変です。

事前に口コミや評判をチェックしながら有給等で対応できるのかイメージできていれば、転職後にミスマッチが判明することもありません。

子育てママが追加で検討したい転職条件とは?

ここからは、必須条件とは別に「できれば叶えたい転職条件」を解説します。どんな会社に応募するべきか迷ったときや、より柔軟な働き方にしたいときは、下記を参考にしてみましょう。

時差出勤できるか

時差出勤とは、ピークタイムを外して出勤・退勤できる制度のことです。通勤時の混雑を避ける意味合いがある他、労働者の都合に合わせた就労時間を設定する意味合いもあり、多様な働き方を叶えるひとつの手法として確立しました。

子育て家庭で時差出勤を活用する場合、「朝はパパが保育園に送迎できるのでママが早めに出勤し、その分夕方少し早めに退勤してママがお迎えにいく」などの使い方ができます。家族で分担すれば労働時間の総量を減らさずに働けるので、世帯年収を下げずに済むのがメリットです。

テレワークできるか

状況に応じてテレワークできる企業の場合、子どもの体調不良や学校・保育園関係のイベントが発生したときに便利です。

例えば子どもの体調不良で急にお迎えを要請された場合、一度仕事を中抜けしてお迎えに行き、その後はテレワークに切り替えて少しでも仕事を進めることができます。実際には熱のある子どもを見ながらの仕事になるためパフォーマンスが下がってしまうと予想されますが、緊急・必須の仕事だけでも終えられるという意味では十分な効果を感じるでしょう。

学校・保育園関係のイベントがあるときも、テレワークを使えます。午前だけで終わるイベントの場合、午後からはテレワークに切り替えて働けるのがポイント。オフィスワークの場合、イベント終了後にオフィスへ行くだけで時間をロスしてしまい、せっかく出勤しても1~2時間しか働けない場合も多いです。

コロナ禍が終わりつつある現在はテレワークからオフィスワークに切り替える企業が増えているので、利用条件を事前にチェックしておくとよいでしょう。それでも緊急時にテレワークできるという環境はひとつの安心材料となるため、できればテレワークできる企業を優先するのがおすすめです。

フレックスタイム制を使えるか

フレックスタイム制を使える会社であれば、家事育児の必要な時間帯に合わせて仕事の調整をしやすくなります。会社によっては、始業時間・終業時間を自由に決められる「マンスリーフレックス」や「スーパーフレックス」を導入していることも。必ずしも1日8時間働く必要がなくなるので、子どもの習い事や家族の働き方に合わせて日ごとに労働時間を調整できるのがメリットです。

ただし、フレックスタイム制と言っても運用形態は企業により異なります。必ずオフィスにいなくてはいけないコアタイムがある企業もあるので、事前にチェックしておきましょう。

パパ社員・ママ社員が多い会社か

パパ社員・ママ社員の多い会社であれば、お互い様の精神で助け合う社風になっていることが多いです。上手にシフトを組みながら全員が運動会や入学式に出席できるよう配慮してくれたり、子どもが体調を崩したときに共感してくれたりすることも。自分が助けてもらうだけでなく、人を助けることもできるので、申し訳なさが半減するのもメリットです。

反対に、子育て中の社員が少ない会社では、十分な配慮が行き渡らないことがあります。昔の価値観で一辺倒な判断をされたり、ワーママである肩身の狭さがあったりする企業もあるので注意が必要です。

子育てママの求人はどうやって探す?

子育てママにおすすめの求人は、必ずしも一般的な転職サイトにあるとは限りません。むしろ総合型の転職サイトには細かな条件が書かれておらず、原則としてフルタイムを前提とした訴求になっていることが多いので注意しましょう。良さそうな会社だと思って応募した結果、「時短勤務できない」「子育てママはちょっと…と断られる」など思わぬギャップにつながることもあります。

下記では、子育てママの求人を探す方法について解説します。

時短正社員の仕事を探すのがおすすめ

よほど親戚や家族の支援が受けられる人でない限り、基本的に時短勤務の求人を探すのがおすすめです。かつ、正社員の仕事であればキャリアアップもしやすく、再転職するときも職歴や経験を活かせることが多いので押さえておきましょう。転職直後から時短正社員として働ける求人であれば、ワークライフバランスを維持したまま正社員のポジションで安定した働き方ができます。

ただし、一般的な転職サイト・転職エージェントで時短正社員の求人を見つけられることはほとんどありません。フルタイムが前提となっていることが多く、短時間にしたいときはパート・アルバイトになってしまうことが多いので注意しましょう。

ワーママ向けの転職エージェントに相談するのが近道

転職直後から時短勤務できる正社員求人を探したいときは、ワーママ向けの転職エージェントに登録するのが近道です。

一般的な転職サイトでも時短勤務可能と記載されている求人がありますが、転職直後から時短勤務できるとは限りません。あくまでも「時短勤務制度がある」というだけであり、勤続1年以上の社員しか取得できないなど、取得に一定の条件が設けられているケースがほとんど。結果、転職直後はフルタイムで働くしかなく、子育てママにとってはかなりハードルが高い求人となるのが現状です。

ワーママ向けの転職エージェントであれば、ワーママの働き方を理解したうえで転職直後から時短勤務できる正社員求人を紹介してくれます。履歴書・職務経歴書の添削や模擬面接など選考対策もしてくれるので、これまで選考段階で落とされ続けてきた人の相談先としても最適です。

また、総合的なキャリアアドバイスも可能なので、今後の働き方に悩んでいるときも相談してみましょう。子どもが小中学生になったときの働き方も見据えながらキャリアプランを組み立てられるので、自信を持って仕事を選べます。

子育てママの転職は不可能ではない!情報収集して臨もう

子育てママの転職は厳しいというイメージがありますが、適切な応募先を探して応募すればハードルを大きく下げられます。実際に子どもがいてもキャリアアップ転職に成功している事例は多いので、情報収集しながら臨みましょう。

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