仕事と育児の両立のために、時短勤務制度を利用して仕事に復帰するママは多いもの。時短勤務でなんとか両立しているものの、毎日バタバタで本当に大変ですよね。
そんな便利な時短勤務制度ですが、子供が3歳になるときや小学校にあがるタイミングで終了してしまう会社は少なくありません。まだまだ子供は手がかかる年齢なのに、突然フルタイムに戻るのは負担が大きいというママもいることでしょう。
時短勤務は小学生になっても続けることはできるのでしょうか。ここでは、小学生以降も時短勤務を続けたい理由や、小学生以降の時短勤務に関する法律、企業の実態について解説します。
もくじ
保育園児の育児と仕事の両立も大変ですが、子供が小学校にあがるとまた違った大変さが出てくるもの。子供が小学校に上がることで発生する問題や悩みは、総じて「小1の壁」と呼ばれます。この「小1の壁」で悩むワーママはとても多いのです。
まず、子供が小学校に上がると、多くの企業では時短勤務制度を利用できなくなります。小学校1年生だとまだ帰りの時間も早く、14時には学校が終わってしまうため、それ以降に預かってくれる場所を確保しなければなりません。小学校の場合は学童保育がありますが、学童の預かり時間は17~18時前後までであることがほとんどです。
また、家で子供の宿題を見たり、友達や学校の話を聞いたりといった、子供の精神的なケアも必要になります。
小学校生活は親が対応しなければならないことが多く、時短勤務を希望するママが多いのも当然といえるでしょう。
>>関連記事:【小1の壁とは?】ワーママを悩ませる見えない壁の正体を解説
育児・介護休業法では、時短勤務は原則として子供が3歳の誕生日を迎える前日までと規定されています(育児・介護休業法23条1項)。また、企業には、小学校就学の始期に達するまでの子を育てる労働者に対する措置として、時短勤務を認めるよう努力義務が課せられています(育児・介護休業法24条1項)。
実際に、企業が導入している時短勤務制度の具体例を紹介しましょう。
例えば、「小学校3年生終了時まで時短勤務制度利用可能。2時間単位で取得できる」「最大12年間(小学校卒業まで)育児短時間勤務可能。コアレスフレックスタイム制の選択が可能(規定の総労働時間を勤務すれば、毎日の労働時間をほぼ自由に決められる制度)」といった柔軟な対応をしている企業もあります。
また、「子供が小学校を卒業するまで、1日あたり1時間までの時差出勤が可能」など、出勤時間を調整できる時差出勤を導入している企業もあります。
参考文献:育児・介護休業法について 厚生労働省
>>関連記事:時短勤務の期間はいつまで?給料・残業代・ボーナスはどうなる?
従業員一人ひとりに合ったワークライフバランスを実現できるよう、小学生以降の子供がいる従業員にも時短勤務を利用してもらい、ワーママにとって働きやすい環境作りを努力する企業もあります。
実際に企業が何歳まで時短勤務を認めているかを見てみましょう。厚生労働省の「平成30年度雇用均等基本調査」の統計によると、時短勤務を認めているのは「3歳未満37%」「3歳以降~小学校就学前27%」「小学校就学以降14%」となっています。
時短勤務を3歳未満までとする企業が最も多いものの、小学校に入ってからも時短勤務を認める企業の割合は毎年確実に増えています。今後も増えていく傾向にあるのではないでしょうか。
参考文献:事業所調査[育児・介護休業制度等に関する事項] 厚生労働省
育児・介護休業法が企業に対して定めているのは、あくまで子供が3歳になるまでの時短勤務措置と、それ以後小学校に上がるまでの努力義務です。しかし、多様な働き方が増える中で、小学校に上がってからも時短勤務制度を取り入れる企業も増えてきています。
小学生以上の子供がいる場合に短時間勤務制度がない場合でも、人事担当に相談するなどし、時短勤務を検討してもらうよう働きかけてみてはどうでしょうか。この先も出産を経て会社に復帰する女性たちが働きやすくなる制度なので、長い目でみれば会社にとってメリットは大きいはずです。
どうしても今すぐに時短勤務をしたい、または会社が育児に理解がなく時短勤務は難しいというのであれば、小学生以降も時短勤務が可能な会社に転職するというのもひとつの方法です。
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