産後に転職を検討していても、「いつ何をやるべきか」が見えてこないので二の足を踏んでしまう方は多いでしょう。
気づいたときには保育園の入園申請や復職の時期が迫ってしまい、焦ってしまうこともあるはず。
反対に、転職活動のスタートが早すぎて具体的なキャリアプランを語れなかったという事例も出ています。
今回は、産後に転職したい人はいつから動くべきか解説します。
時期ごとにやるべきことをピックアップしていくので、参考にしてみましょう。
もくじ
結論からお伝えすると、転職活動を始める理想的な時期は「保育園が決まってすぐ」です。
小さな子どもがいて転職活動をしていると、まず聞かれるのは「お子さんはどうするの?」だと思っておきましょう。
既に入園する保育園が決まっていれば子どもの問題は一旦クリアできるので、安心して内定を出してもらえます。
反対に、保育園が決まらず預け先が確保できていない場合、当然ながら「採用しても働けないだろう」と思われます。
一時保育に預ける・夫や両親と協力して面倒を見る、という方法もありますが一時的なものであり、一時保育の空き状況や家族の都合次第では勤務できなくなるリスクが生じます。
まずは子どもの預け先確保が第一ステップだととらえ、働ける環境を整えていきましょう。
ここからは、産後の転職について時期別に細分化しながらやるべきことを解説します。今の自分がどの位置にいるか次第でやるべきことは変わってくるので、ぜひチェックしてみてください。
転職を考え始めたとき、すぐに転職活動するのは時期尚早かもしれません。
情報収集だけは早めに始めて問題ないですが、実際の選考に進むのはもう少し後でよいでしょう。
それでも「何かしていないと落ち着かない!」という場合、キャリアの棚卸しをおすすめします。
過去に担当した業務・参画したプロジェクト・実績などを全て書き出し、ビジネスマンとして自分がどのような軌跡を歩んできたか可視化しましょう。
どんな仕事にやりがいを感じるか、どんな工夫で困難を乗り越えてきたかなど、具体的なエピソードを書き出すのも効果的です。
これが完了しているといざ転職活動を始めてから自分の強みを理解しやすくなり、強みを活かした転職活動が叶います。
保育園申請の時期が近づいたら、現職の担当者に就労証明書を発行してもらい、保育園や市区町村に提出します。
保育園は就労・療養・介護など保育に欠ける保護者を支える福祉施設なので、仕事と両立するために保育園を利用したいのであれば就労証明書を提出する必要があります。
ただし、現職での復帰が必須な自治体は注意しましょう。
提出した就労証明書に記載の職場と復職証明書に記載の職場が違った場合、入園許可が取り消されてしまうケースもあります。
事前にお住まいの自治体の要件を確認し、産後すぐの転職ができそうか検討しておくことが重要です。
無事に保育園が決まったら、本格的な転職活動を開始します。
具体的には、興味のある企業の選考を複数社同時並行で受けながら、内定を獲得していくフェーズに移ります。
育休中の転職を検討するのであれば、復職が決まる前までに内定を得なければいけないのであまり時間がありません。
また、一度復職する場合でも現職での仕事と家事・育児に加えて転職活動までするのは非常に負担が大きいので、可能な限り早めの内定獲得を目指すのが理想です。
転職活動するときは、内定を得ることだけでなく入社後の働きやすさやキャリア実現について考えておく必要があります。
特に下記のような企業はワークライフバランスとキャリア形成を両立しやすいとして、ワーママから人気があるので知っておきましょう。
転職活動の満足度が高ければ、子どもが大きくなってからも長く働き続けられる可能性が高まります。
入社後にミスマッチが見つかってまた転職活動しなければいけないリスクも予防できるので、急ぎつつもある程度クオリティを重視して転職先を選定していきましょう。
転職先が決まったら、早めに現職との退職交渉をおこないます。
引継ぎが生じるか、いつを退職日にするか話し合い、転職先への入社日を確定させていきましょう。
就労証明書(もしくは内定承諾書・雇用契約書など)を取得し直し、保育園や市区町村に提出する必要がある場合もあるので注意が必要です。
最後に、産後の転職が決まってからやるべきことを解説します。前項でも現職との退職交渉に触れていますが、下記で詳しく解説するのでご参考ください。
まずは、転職が決まった段階ですぐ退職交渉を始めるのが大切です。
相談する時期が遅くなればなるほど、新規人材の雇用・教育・人材配置の見直しなど現職にかかる負担が大きくなるので注意しましょう。
また、「転職が決まっているなら早めに教えてくれればいいのに」と心証を損ねてしまい、「立つ鳥跡を濁さず」な退職ができない可能性が高くなってしまいます。
退職行使は、早めかつ丁寧に実施するのがポイントです。
本来は復職して貢献したかったという気持ちを第一に押し出し、退職を考えた理由や背景は無理に隠さず正直に伝えていきましょう。
そのうえで転職先が決まっていることを伝えれば、無理な引き留めに遭う可能性を減らせます。
必要に応じて、業務を引継ぎをおこないます。
産休・育休から復職せずそのまま転職するのであれば引継ぎが要らないことも多いですが、引継ぎ漏れが起きていないか自ら積極的に確認します。
後任との面談がある場合、無理しない範囲で協力しておきましょう。
持ち出している社内資料・貸与されているパソコンやスマートフォン・名刺や社章などがあれば、スケジュールに余裕を持って返却することも大切です。
転職先との入社面談・オリエンテーションがあれば参加します。
入社面談では、勤務時間・勤務曜日・勤務場所・仕事内容など基本的な情報を確認したり、職場見学をしたりするのが一般的です。
オリエンテーションでは、実際の業務内容に触れながら配属先の上司・同僚とコミュニケーションできることが多いです。
内定から入社まで期間が空く場合は回数が多くなる可能性もあるので、事前にスケジュールを照らし合わせておくのがおすすめです。
転職してすぐは慣れない環境に戸惑うことも多く、ストレスや時間のやりくりが家庭に影響することも増加します。
子どもを寝かしつける時間や家を出る時間から逆算し、最低限の家事・育児をいつどの順番で終わらせるかシミュレーションしておきましょう。
また、慣れないうちは家事代行やミールキットを活用するのもひとつの方法です。
長期的に使うのはコストがかさむ便利アイテムでも、転職直後は必要経費ととらえて短期的に使ってみてはいかがでしょうか。
夫や両親と協力体制を構築しておくことも大切です。
何曜日の送迎を誰が担当するか、家事の分担をどうするかなど事前に話し合っておけば、ママひとりに負担が寄ることを避けられます。
完全に夫婦折半でなくとも、ふたりのスケジュールに合わせて調整してみましょう。
また、両親と保育園の連絡帳アプリやかかりつけ医の情報を共有しておいたり、小児科受診時に必要なものをあらかじめリストアップしておいたりするのもおすすめです。
産後の転職を検討している場合、転職活動を始める理想的なタイミングは「保育園が決まってすぐ」です。
一度復職して腰を落ち着けてから転職する方法もありますが、引継ぎに時間がかかること、仕事・家事・育児・転職活動の「四足のわらじ」になってしまうことなどデメリットがあることを知っておきましょう。
反対に復職してすぐの転職活動であれば、期限は限られているものの転職活動だけに集中しやすく、引継ぎの手間や会社に与えるダメージも最小限に抑えられます。
リアルミーキャリアでは、ワーママのキャリア形成を応援しています。
転職情報収集のため早めに登録する方も増えているので、保育園が決まってすぐ動ける環境を作っておきたい方はご相談ください。