主婦から正社員として転職(再就職)するためのコツ6選!成功のノウハウは?

                   

結婚・妊娠・出産を期に専業主婦となった人が、子どもの成長に合わせて「また社会に出て働きたい」と考えることは多いものです。

働いて給料を得ることで家計の助けになるだけでなく、上司や同僚と協力しながら業務に取り組むのは自己実現のひとつと考えられるようになりました。

今回は、主婦から正社員として転職(再就職)するためのコツを解説します。

「主婦が社会復帰するならまずはパートでは?」と考えがちですが、正社員を選択肢に加えて検討してみましょう。

なぜパートではなく正社員を目指すべきなのか

「主婦=パート勤務」というイメージはまだまだ根強く、「正社員で働くのは一部のバリキャリ女性だけ」「空白期間なく働き続けている人だけ」と感じる人も多いでしょう。

しかし、安易にパートにならず、できれば正社員を目指すべきという意見も存在します。

まずは、なぜパートではなく正社員を目指すべきなのか探っていきましょう。

高い収入を得られる

まず、パートより正社員の方が高い収入を得やすいことが理由として挙げられます。

入社時の給料が高いだけでなく、人事評価制度が整っている企業であれば勤続年数や努力次第で収入を上げていくことが可能です。

パートで年収200万円の場合と、正社員で年収400万円の場合とを比べたら、単純計算でも20年で4,000万円の収入差が生じることになります。

生涯年収を考えれば、正社員を目指した方がよいと言えるでしょう。

また、正社員の方が収入を安定させやすいのもメリットです。

お盆や年末年始など会社が長期休業に入るときでも、正社員であれば月給制で給料が支払われます。

パートの場合、シフトが減ればその分収入も減ってしまうので、毎月の収入が不安定になりやすいことに注意が必要です。

安定して長く働ける

有期雇用が前提のパートと異なり、無期雇用である正社員であれば安定して長く働けます。

「担当すべき仕事がなくなった」「業績が悪化した」という場合でも、正社員であれば人員整理の対象になりづらいことも特徴です。

また、正社員であれば2人目以降の産休・育休を取得しやすいなど、将来的な心配事も少なめです。

有期雇用のパートの場合、子どもが1歳になる日以降まで続く雇用契約が締結されていなければ産休・育休を取れず退職せざるを得ないケースもあることを知っておきましょう。

スキルアップにつながる

正社員の場合、パートやアルバイトでは難しい責任の大きい仕事を任せてもらえる可能性が高いです。

責任の大きい仕事は一見ストレスがあり大変なように思われますが、その分やりがいと実績を得やすく、スキルアップにつながります。

スキルが身についていれば、40歳50歳と年齢を重ねても収入を下げることなく働けます。

パートを一度退職して転職を検討する場合、年齢に合わせた時給になりやすいので注意しましょう。

今だけでなく長期的なキャリアも含めて、働き方を選択するのが理想です。

今後の転職・再就職にも活きる

正社員として働いてきた経歴は、今後の転職・再就職にも活きてきます。

前項で解説した通り、正社員としてスキルを積んでいれば再度転職するときの評価も高くなります。

反対に、パート歴が長いと年齢とともに正社員として再就職するのが難しくなり、理想通りのキャリアを歩めないかもしれません。

ライフスタイルの変化によって働き方を変える人は多いものです。

いざというときの保険として正社員を目指すのも、ひとつの手段だと捉えましょう。

主婦から正社員として転職(再就職)するためのコツ

主婦から正社員として転職(再就職)することはハードルが高いように感じられますが、やや古いデータであるもののもともと正社員で働いていた方であれば希望通り正社員として復帰できている割合は高いと言えます。

出典:出産・育児等を機に離職した女性の再就職等に係る調査研究事業(平成26年度厚生労働省委託調査)

そうした前提のもと、下記では代表的なコツを紹介するので、参考にしてみましょう。

離職期間を空けすぎない

まず、離職期間を空けすぎないことが大切です。

時間が経てば経つほど働くことに対する肌感覚は失われていくので、過去どんなに優れた成果を出していても評価されづらくなってしまいます。

反対に、直近3年以内の経歴・実績をアピールできれば、「うちの会社にも貢献してくれそう」と評価してもらえるでしょう。

妊娠・出産・育児などやむを得ない事情で一旦退職の道を選んだとしても、可能な限り早期に再就職することをおすすめします。

保育園など子どもの預け先を確保する

正社員として働くに当たり、まずは子どもの預け先を確保する必要があります。

自治体によっては待機期間の長さに応じて加点して入園審査するケースもあるので、早めの保活が大切です。

3歳以降は比較的受け入れ人数に余裕のある保育園もあり、まずは近隣の保育園情報を調べてみるとよいでしょう。

幼稚園の預かり保育を使って働くこともできますが、保育園よりも閉園時間が早かったり夏休みなど長期休暇中は預かり保育をやっていなかったりする園もあるので要注意です。

自分の経験や知識を活かして転職する

自分の経験や知識を活かし、得意分野で転職するのが成功への近道です。

特に、定量評価の割合が高い営業職やマーケティング職、デザイナー・エンジニアなどの専門職、経理・労務・法務・人事など専門知識が求められるバックオフィス職などは、経験を活かしやすい職種として知られています。

一方、営業事務や一般事務などは突出した実績が求められることが多いです。

自分の強みや他社でも活かせる知識がない場合、どうしても空白期間のない他の求職者を優先されてしまうことが多いと知っておきましょう。

マクロやVBAが使えるなど誰にでもわかりやすい知識をアピールできれば、内定の確率を上げられます。

あらかじめキャリアの棚卸しや自己分析を進めておく

自分の強み・経験・知識を効果的にアピールするためにも、あらかじめキャリアの棚卸しをしておきましょう。

過去にどんな業務に携わってきたのか、どんな工夫をしてどんな成果を出してきたのか、どんなことに苦労してどんなスキルを身につけたのか…など、細かく自分のキャリアを見つめ直します。

併せて、自己分析も進めておくことをおすすめします。

何をモチベーションに働くのか、働くことで何を成し遂げたいのか、どんな企業でどんな仕事をしたいのか、その理由は何か…など深堀りしていくことが大切です。

面接の短い時間であっても自分のことを正しく伝えられるので、お互いのミスマッチをなくせます。

ある程度選考に落ちることを覚悟しておく

主婦から正社員として転職(再就職)するのは、職歴・経歴・経験が充実している人よりどうしても難しくなりがちです。

転職市場では年齢や経験を問わず多くの人と同じ土俵に立つ必要があるので、ある程度選考に落ちるのは覚悟しておきましょう。

新卒の就活と同様、場合によっては数十社の選考を受けて1~2社内定を獲得するというケースもあり得ます。

興味のある会社の選考はどんどん受けること、選考に落ちても諦めず次にチャレンジし続けることを意識し、時には泥臭く転職活動することも必要です。

時短正社員としての転職を目指す

ブランクが長いと、「正社員になって家庭と両立できるだろうか」という不安が出るのも当然です。

フルタイムより働く時間が短い「時短正社員」を目指し、まずは無理なく家庭と仕事を両立させることを目標にしてもよいでしょう。

仕事に慣れて子どもが成長したタイミングでフルタイムにすることもでき、パートよりもキャリアアップの選択肢が多いことも特徴です。

また、時短正社員であればスキルも習得しやすく、数年後に再転職する場合にもメリットを感じられます。

空白期間やパート期間が長ければ長いほど、企業からスキル不足を懸念されやすくなるので早い段階で時短正社員として経歴を積むのが理想です。

主婦から正社員転職を叶えた人の体験談

最後に、主婦から正社員転職を叶えた人の体験談を紹介します。

他の人がどのように転職を成功させたかを知り、自分に当てはめられそうなノウハウがないかチェックしてみましょう。

体験談1:4年のブランクを経て再就職に成功

出産を機に一度退職しましたが、子どもが2歳を迎えてさほど手がかからなくなり、「働くことで社会と関わりたい」「家庭以外でやりがいを感じたい」という思いが膨らみました。

二次募集で運よく小規模保育園に入園できたことも幸いし、現在は週5日6時間勤務の時短正社員として再就職しています。

小規模保育園なので3歳以降の預け先を確保するための保活はまだ続けていますが、安定した職があるので保活のハードルも以前より下がったように感じます。

転職自体が初めてだったので不安もありましたが、今では仕事とプライベートのオンオフをしっかり切り替えるようになり、毎日が充実しています。

体験談2:経験を定量的にアピールして再就職に成功

切迫早産になり産休突入前に有給を消化しきってしまい、やむを得ず退職してそのまま専業主婦をしていました。

「本当は辞めたくなかったのに」「やっぱり自分も働きたい」という気持ちと、「子どもの成長を近くで見守りたい」という気持ちとの間で理想が固まらず、随分悩む時期が続きました。

一度は無理なくパートで社会復帰する道も考えましたが、せっかく再就職するのであれば正社員がいいと感じたのが大きいです。

過去の経験を全て洗い出して数値で実績をアピールしたことで採用担当者からの印象がよくなったのか、なんとか内定を得ることができました。

心配していた育児との両立にも大きな不安を感じることなく、今はちょうどいいバランスで働けています。

体験談3:転職エージェントの力を借りて再就職に成功

0歳で子どもを保育園に預けて育休から復帰しましたが、職場との折り合いが悪くなり一度退職しています。

退職から3ヶ月以内に新しい仕事を見つけないと保育園を退園しなければいけない地域なのでかなり焦りの気持ちが出てしまい、こうなったらプロの力を借りようと転職エージェントに相談しました。

子どもがまだ小さくなかなか手が離れないこと、時短勤務しかできないことから相当不利な転職になるだろうことを覚悟していましたが、ワーキングマザー利用率の高い転職エージェントだったことも影響し、理想通りの求人を紹介していただけました。

まさか前職より好待遇で採用してもらえるとは思わず、とても嬉しく思ったのを覚えています。

私の場合、退職を検討した段階ですぐ転職エージェントに相談したのが幸いしたのかなと感じます。

時短特化型の転職エージェントであれば主婦でも利用しやすい!

転職を成功させるため転職エージェントを利用する人がいますが、実は時短特化型の転職エージェントが存在します。

育児だけでなく介護や体調などさまざまな理由で時短勤務を希望する人をサポートするエージェントであり、多様な働き方のニーズが広がるにつれて注目を集めるようになりました。

なかにはワーキングマザーの時短正社員転職に強いエージェントもあるので、主婦から再就職を目指すのであれば相談してみるとよいでしょう。

経歴に合った求人を紹介してくれたり、時短勤務がよいかフルタイムがよいか中立的な立場でアドバイスしてくれたりするので、ひとりで転職活動するより成功率を上げられます。

まとめ

主婦から正社員として転職(再就職)するのは一見非常に難しいことのように感じられますが、離職期間や過去の経験・実績次第では高く評価してもらえる可能性があります。

安定した仕事で高収入を得るためにも、パートだけでなく時短正社員の道も選択肢に加えてみましょう。

リアルミーキャリアでは、ママの時短正社員転職を応援しています。

主婦からの再就職や子育てと両立できる働き方に関するご相談も受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。