ワーママは仕事・家事・育児に忙しく、毎日をこなすだけで精一杯!という方も多いでしょう。
睡眠不足に悩まされたりなかなか体力が回復しなかったり、困りごとも多いものです。
しかし、働き方を工夫すればキャリアを諦めることなくプライベート時間を長くすることも可能です。
今回は、ワーママのタイムスケジュール例を紹介します。
テレワークやフレックスタイム制度を使った場合と、そうでない場合との比較もしていくので、気になる方はぜひご確認ください。
もくじ
まずは、ワーママが1日を過ごすうえでよくある困りごとを紹介します。
忙しいワーママだからこその困りごとが多いので、共感できるポイントがあるか探っていきましょう。
ワーママのなかには、5時台など日が昇る前に誰よりも早く起きて支度をしている人がいます。
家族のお弁当作り、保育園や学校の準備、自分の身支度、朝のうちに済ませておきたい家事…とこなしているうちに、あっという間に出発の時間が迫ることも多いでしょう。
特に、通勤時間が長い会社や勤務開始時間が早い会社に務めているワーママは、朝の余裕がなくなりがちです。
時には子どもを急かし、抱えるようにして家を出ることがあるかもしれません。
ワーママは家族全員の通勤時間を加味してスケジュールを決める必要があり、シビアな時間管理が求められます。
自分と夫の通勤時間だけでなく、保育園の送迎にかかる時間、朝の支度にかかる時間など、全て逆算しなくてはいけないため朝はどうしてもバタバタしてしまいがち。
通勤時間が長いワーママは遅延・渋滞のダメージも大きくなりやすく、少し早めに起きて遅延情報をキャッチするなどの対策も欠かせません。
なお、総務省の統計では、子どもを抱えて働いている男女の方がより通勤時間が長いこともわかっています。
子育て期にある夫・妻の平均通勤時間 | 59分/片道 |
子育て期にあるひとり親の平均通勤時間 | 61分/片道 |
独身・子どものいない夫婦の平均通勤時間 | 36分/片道 |
(※)参考:総務省統計局「社会生活基本調査 生活時間及び生活行動に関する結果」
子どもがいる家庭の通勤時間が長くなりがちな理由は「子育てに適した住環境にするため都市から郊外に引っ越した」「家族が増えて金銭的な負担が大きくなったので郊外の家にした」など、さまざまです。
往復2時間かけて通勤することを考えると、時間の余裕がなくなってしまいやすいので要注意。
ある程度通勤時間が長いのはやむを得ないとわかっていても、常に時間を気にする生活に疲れてしまうワーママも多いのです。
残業があると、当然ながら保育園のお迎えが遅れてしまいます。
保育園に伝えていたお迎え予定時間を大幅に過ぎてしまい申し訳ない思いをしたり、夕飯やお風呂がどんどん後ろにずれこんでしまったりすることもあるでしょう。
保育園は幼稚園より長時間子どもを預かってくれますが、半数近くの保育園が19時までに閉まってしまうことがわかります。
(※)引用:ベネッセ教育総合研究所「園の開所時間」
公営保育所・私営保育所ともに30%前後が17時までに保育終了としている点にも注目しましょう。
「17時で閉まってしまうならそもそも働けない」「残業時間と通勤時間を併せると19時のお迎えでもかなりギリギリ」というケースが出てきます。
あまりにもお迎えに遅れる頻度が高いと保育園から注意されることも増え、会社と保育園との間で板挟みになってストレスが溜まる可能性があります。
また、残業だけでなく帰り道の電車遅延・交通渋滞などもお迎え遅れの原因となるので、注意しておきましょう。
(※)参考:総務省統計局「社会生活基本調査 生活時間及び生活行動に関する結果」
総務省では子育て期にある男女の労働時間・睡眠時間に関する調査を実施しています。
子育て期にある女性、いわゆる「ワーママ」は家事・育児の時間が約5時間と長く、男性の約6.7倍あることがわかりました。
有償の仕事と無償の労働をあわせた労働時間も女性の方が長く、労働時間が長い分、睡眠や趣味・娯楽などの時間が削られていることがわかります。
(※)参考:男女共同参画局「生活時間の国際比較」
なお、ワーママ以外も含めた日本全体の睡眠時間も、世界各国と比較して非常に短いことがわかっています。
小さな子どもがいて働いているワーママは更に睡眠時間が短くなりやすく、ママ自身の体力が削られてしまうので要注意。
寝かしつけ後の家事・持ち帰り残業などがあると、仕事との両立に対するハードルも上がります。
仕事も家庭も効率よく回すには、まず働き方を見直すのがおすすめです。
特に育児の時間を必要以上に削ることはできないので、まずは仕事と家事をチェックするのがよいでしょう。
下記では、具体的な働き方の方法を解説します。
帰宅して以降の時間を十分に確保したいのであれば、時短正社員として働く方法が挙げられます。
時短勤務はその名の通り短時間で働く方法なので、フルタイムより退勤時間が早まります。
その分早めに保育園や学童へお迎えに行けるため、その後の夕飯・お風呂・子どもと過ごす時間を確保しやすくなるのです。
短時間のパートとして働く方法もありますが、キャリア・やりがい・条件の良い待遇も求めるのであれば正社員の地位は手放さない方がよいでしょう。
パートの場合、子どもの手が離れて以降の正社員就職に支障が出ることも多いので要注意です。
時短正社員であれば、子どもが小さいうちだけ時短勤務で、子どもの手が離れたらフルタイムに、など柔軟な働き方をしながらキャリアアップできる道が残されています。
テレワークに切り替え、自宅で働く方法もあります。
通勤時間がゼロになるのでタイムスケジュール上のメリットが大きく、時間に余裕が生まれます。
電車の遅れを気にしなくて済むこと、仕事終わりにすぐお迎えに行けるので子どもと過ごす時間が長くなることもメリットのひとつです。
また、子どもが体調不良のときだけテレワークしたり、コロナやインフルエンザによる学級閉鎖が起きたときだけテレワークに切り替えたりできる会社もあります。
フルテレワークでなくとも、いざというときに選択肢のひとつとして活用できる会社があれば、柔軟な働き方ができるかもしれません。
フレックスタイム制度を活用すれば、家族の予定に合わせて働く時間を選択しやすくなります。
例えば、朝のスケジュールに余裕を持たせるため出勤時間を遅くし、お迎えは夫に頼んで夕方までじっくり働く方法があります。
反対に朝の送りを夫に頼み、少し早めに退勤して子どもの予防接種や習い事に付き合うこともできるでしょう。
家族の人数が多い家庭や、曜日ごとにフレキシブルな働き方をしたい家庭にぴったりです。
また、「閑散期だけフレックスタイム制度を利用する」「習い事がある日だけ早めに退勤する」など柔軟な使い方ができれば、さらに選択肢が広がります。
仕事も家庭も効率よく回すには、家事を効率化するのもおすすめです。
例えば、時短家電やミールキットを使って料理づくりを簡略化したり、洗濯乾燥機を使って服を干す時間をなくしたりする方法があります。
自動掃除ロボットに任せる、家事代行を使う、夫と役割分担しながら一人当たりの負担を減らす、ということもできるでしょう。
他のワーママのタイムスケジュールも参考にしながら、今できる工夫がないかチェックしてみるのがおすすめです。
ここからは、働き方ごとにワーママのタイムスケジュールを紹介します。
子どもの年齢よってタイムスケジュールが変動することが多いので、まずは保育園児を持つ家庭のタイムスケジュールからチェックしてみましょう。
フルタイム正社員の場合、睡眠時間が短くなりやすいことがわかります。
保育園へお迎えに行くのも19時近くなるなど、その後の家事・育児に影響が出やすいと言えるでしょう。
もちろん、家事を時短するなど工夫しながら子どもと過ごす時間を確保するフルタイムワーママも多いので、一概に無理な働き方とは言えません。
しかし、「自分のキャパシティに合っていない」と感じるのであれば、別の働き方を検討してもよさそうです。
時短正社員の場合、退勤時間が早いので夕方に子どもと過ごす時間をたっぷり確保できるのが魅力です。
隙を見て家事を進める余裕もあり、就寝時間にも起床時間にも少し余裕を持ちやすくなるでしょう。
テレワークの場合、通勤時間がないためフルタイムで働いてもタイムスケジュールに余裕が生まれます。
身支度も最低限で済むため朝に余裕が生まれやすく、早朝に早起きする必要がありません。
時短勤務とテレワークを組み合わせれば、さらに余裕が生まれて家事・育児をする時間を確保できます。
フレックスタイム制度を活用する場合、上記のように少し朝早く家を出て、その分夕方に余裕を持たせることができます。
反対に、朝少し遅く出勤して、夕方のお迎えや家事は夫に任せながら夜に退勤することもできるでしょう。
家庭の数だけ働き方を確保できるのが、フレックスタイム制度の魅力です。
次に、小学生を持つワーママのタイムスケジュールを紹介します。
小学校に進学すると保育園がなくなるかわり、学童や宿題の対応が増えるので注意しておきましょう。
フルタイムの場合、学童の利用が必須です。
小学校に併設されている公立学童の場合、エリアによっては17時や18時に閉室してしまう可能性があるので注意しましょう。
何時まで預かってくれるか、送迎があるかなどもチェックしながら民間学童を選択肢に加えるのがおすすめです。
時短正社員の場合、退社から子どもたちが帰ってくるまでの時間が空くため、その間に家事や夕飯の準備を済ませられることが多いです。
もしくは少し早めに学童から帰ってきてもらい、先に宿題を済ませるなどの取り組みもできるでしょう。
子どもと過ごす時間も家事も手を抜きたくない方に最適な働き方です。
テレワークの場合、フルタイム勤務をしていても子どもの帰宅を出迎えることができます。
勤務時間と子どもの在宅時間が被るためその時間中の業務が止まってしまわないよう対策する必要がありますが、できる範囲だけでも宿題を進めてもらうなど工夫するとよいでしょう。
通勤時間がなく、会社によっては中抜けによる習い事の送迎を許可してくれるケースがあるなど、メリットが多いのも特徴です。
フレックスタイム制度を使う場合、自分が朝遅く出て夜まで働いたり、反対に朝早く出て夕方早く帰宅したりできるのが魅力です。
上記のタイムスケジュールでは30分だけ子どもが留守番する時間帯がありますが、朝の戸締りを任せるより安心かもしれません。
夕飯に工夫を持たせている様子も伝わり、柔軟な暮らし方ができるとわかります。
最後に、下の子が保育園、上の子が小学生というワーママのタイムスケジュールを確認してみましょう。
保育園の送迎と小学校の学童・宿題対応がどちらも求められるので、より多忙になりやすい点に注意が必要です。
フルタイムで働く場合、保育園のお迎えと学童の送迎がうまくかみ合わないと、小学生の子どもが留守番する時間が長くなります。
公立学童の開室時間や、自宅近くの民間学童などもリサーチしながら放課後の預け先を検討する必要があるでしょう。
また、どうしても下の子に手が取られやすく、宿題サポートしきれないことも増えていきます。
翌日の準備や最低限のサポートをする時間を捻出できるよう、対策していきましょう。
時短正社員の場合、学童より少し早めもしくは学童閉室と同じ頃帰宅できるので、子どものスケジュールに与える負担を軽減できます。
お迎えが必要な学童でも、手間はかかりますが保育園と学童をハシゴできるので、タイムスケジュール上の負担は軽いでしょう。
テレワークを活用する場合、子どもが学童から帰宅してから下の子をお迎えに行くまで
の間、上の子とふたりの時間を確保できるケースがあります。
短い時間ながらも学校での様子を聞けるなど、ケアしやすい環境と言えるでしょう。
朝の時間もゆったりめなので、旗当番などPTAの役割が強い学区でも安心です。
フレックスタイム制度を使えば、兄弟のいる家庭でも大きな負担はかかりません。
日によって上の子の習い事に対応したり、下の子の予防接種に付き添ったりすることもできます。
夫の働き方も柔軟であれば、夫婦で時間をズラしながら家事・育児することもできるでしょう。
タイムスケジュールに限界を感じていて、働き方を変えたいのであれば思い切って転職するのもひとつの方法です。
「ワーママ転職は選択肢が限られている」「今転職してもどうせキャリアダウンにしかならない」と感じる方は多いですが、得意分野を活かしながら効率的な転職活動ができれば、その限りではありません。
特に、ワーママ特化型の転職エージェントでは、ワーママならではのタイムスケジュールを理解したうえで転職先を選定してくれます。
テレワークできる会社・フレックスタイム制度を導入済みの会社・入社直後から時短正社員として働ける会社の求人も集中するので、選択肢を多めに確保することができるのです。
今の会社で長く働くのが難しそうな場合は、まず転職エージェントに相談してみるのがおすすめです。
もし条件が合いそうな企業があれば選考に進み、環境を整えて良いのかもしれません。
タイムスケジュールは家庭によりさまざまですが、働き方の影響を受けやすいのは事実です。
出勤時間・退勤時間・通勤時間に余裕があればその分ワークライフバランスを取りやすく、家庭での時間を捻出しやすくなります。
反対に、時間の制約が多い働き方をしていると、家庭に与える影響も大きくなるので注意しておきましょう。
働き方を変えたい場合は、ワーママ転職特化型のエージェントを頼るのがおすすめです。
時短正社員やテレワークの求人が多く集まっており、自分の家庭を考えた転職活動がしやすくなるので、困っている方は一度相談してみましょう。