育休中に転職する場合、「そもそも転職していいのか?」「どの順番で何を始めればいいのか?」と混乱してしまいがち。
かといって復職後の転職を目指すと、子育て・仕事・転職活動を全て両立させる必要があり、かなりの負担になってしまいます。
今回は、復職後ではなく育休中に転職するメリット・デメリットを解説します。
記事後半では育休中転職の方法にも触れているので、ご参考ください。
もくじ
結論からお伝えすると、育休中でも転職することは可能です。
育休を取得していても転職のタイミングは労働者に委ねられているため、法律上の縛りもありません。
これまで受給してきた産休手当金や育休給付金も返還する必要がなく、金銭的なデメリットもないのがポイント。
もし転職の意思が固いのであれば、育休中だからといって遠慮せず転職活動を始めて問題ないのです。
ここでは、育休中に転職を考える主な理由を解説します。実際に下記の理由で転職を決意したワーママも多いので、チェックしてみましょう。
復職後に想定される働き方では子育てと両立できないことが明らかな場合、転職する他ありません。
例えば、会社が遠くて、時短勤務しても保育園の送迎に間に合わないケースが挙げられます。
テレワークできず、自宅近くにサテライトオフィスもなく、夫や親戚も忙しくて頼れない場合、無理せず働ける会社に転職するしかなくなります。
土日祝日など保育園が開いていない日もシフト制で勤務しなくてはいけない会社や、長期の出張・早朝深夜の勤務が求められる会社でも同様です。
希望する職種・部署・役職で復職できないことがわかり、やりたい仕事と大幅なギャップが生じた場合も、転職が頭をよぎります。
復職面談で別の部署への異動を打診されたり、社内体制や部署編成が大幅に変わったりすることもあるので注意しましょう。
よほど不利な待遇でない限り一般的な人事異動と同じため断ることができず、どうしても受けれられないときは転職を考えるしかなくなります。
復職後の待遇に不満がある場合も、待遇改善やキャリアアップを求めて転職する道を検討します。
例えば、大きなプロジェクトに参画できないのが決まっていたり、休職前のリーダーポジションから外されたりする場合、どうしても不満が大きくなります。
いわゆる「マミートラック」に突入して簡単な仕事しか任せてもらえない未来が見えてしまうと、働くモチベーションも下がるでしょう。
育休取得を理由に不利益な扱いをすることは法律で禁止されていますが、復職後の状況に応じて下す業務上の判断だと言われればグレーゾーンなことも多いです。
やりがいを感じられないのであれば、転職したほうがいい、と感じるのは不思議ではありません。
育休中に会社の状況が大きく変化し、復職への不安が強まる場合もあります。
社内体制や部署編成が大幅に変わったり、所属部署のメンバーが大半退職していたりする場合、「何かあったのだろうか?」と疑心暗鬼になってしまうことも。
業績悪化に伴うリストラが相次ぐなど、既に社内情報が耳に入っているのであれば復職ではなく転職を検討するのも妥当です。
夫の転勤、頼る予定であった親戚を頼れなくなった、など家庭の状況が育休中に変化することは珍しくありません。
当初の予定通りであれば問題なく復職できたとしても、状況が変わって物理的に難しくなってしまうことは多いです。
わかった段階ですぐに転職へ動くしかなく、やむを得ない事情と言えます。
ママや子どもの体調が芳しくなく、定期的な通院が必要な場合、負担の少ない仕事に変えることを検討します。
テレワークやフレックスタイム制度がありフレキシブルに働ける会社へ転職したり、時短勤務の取得期間や看護休暇の日数が多めに確保している会社へ転職したりするのも効果的。
思い切って休職・退職する方法もありますが、期間中の収入は保障されないため、無理のないペースに落としてでも働き続けるのが理想です。
もちろん無理をしすぎるのは禁物ですが、正社員で長く働き続けたい場合は転職を検討してみましょう。
ここからは、育休中に転職活動するメリット・デメリットを解説します。下記ではまずメリットをチェックしてみましょう。
育休中であれば仕事の心配をする必要がないため、子どもの預け先を確保できれば平日日中でも転職活動ができます。
夫・親戚・ベビーシッター・一時保育・ファミリーサポートなどをフル活用すれば、意外にも平日日中の時間を空けられるかもしれません。
多くの企業では採用面接を平日日中または夕方から夜間にかけて実施しているため、まずは面接に行ける環境を整えましょう。
復職してから転職活動する場合、子どもは保育園に任せられますが、その分仕事の調整に手間取ることが想定されます。
育休満期までのタイミングに転職できればよい場合、時間をかけてじっくり転職活動できるのもメリット。
焦りの気持ちが生じないため、転職を急いで後悔することも防げます。
また、業界分析や企業分析に充てられる時間も長く、徹底的に情報収集できるので選考対策も進めやすいのがポイントです。
万全の準備をしてから臨めば内定率を上げやすくなるので、意識してみましょう。
育休中転職であれば復職をせず次の会社に移れるため、業務引継ぎの手間が発生しません。
最低限の情報共有や引継ぎが生じることもありますが、産休・育休の期間が長ければ長いほど、ほとんど手間がかかることはないでしょう。
反対に、一度復職して自分の担当領域が決まってしまうと、退職に伴って再度引継ぎをする必要が出てきます。
転職のタイミングが早いほど二度手間になりやすく、職場に与える混乱も大きくなります。
保育園入園の直後は、慣らし保育や体調変化などバタバタしてしまいがち。
育休中に転職活動を完了し、慣らし保育が終わってから入社するなど交渉しておけば、生活リズムを安定させやすくなります。
復職してから転職の場合、現職との引継ぎや転職先への入社などやるべきことが多くなり、ママ自身が疲れてしまうことも。
引継ぎが遅れて残業せざるを得ないなど、思わぬトラブルも生じます。
新生活のことだけを集中して考えたいのであれば、育休中に転職を始めるとよいでしょう。
育休中に転職先が決まらず、やむを得ず退職した場合でも、失業保険を受けられます。
育児理由の退職であれば受給期間を延長してもらうことができ、その後も転職活動を継続できるのがメリット。
ただし、一度退職してしまうと保育園へ入園するのは難しく、自治体によっては満3歳以降など空きが出やすいタイミングまで待たなくてはいけないことも。
その分ブランクが長くなり、転職しづらくなるデメリットも生じます。
「どうしても復職できない(したくない)」など事情があるときの最終手段として捉え、まずは転職を早期化することを考えましょう。
次に、育休中に転職活動をするデメリットを解説します。
子どもの預け先を確保できない状態が続いた場合、平日日中に面接の予約を入れることができません。
一部、子連れ面接やWeb面接に対応している会社がありますがまだまだ数が少なく、転職先の選択肢を広く確保したいのであればあまり現実的ではありません。
面接が急に入ることも多く、その日にピンポイントでベビーシッターやファミリーサポートの予約が取れるとも限らないので注意しましょう。
退職日が確定すると、退職日が含まれる支給期間分から育休給付金が打ち切られます。
育休給付金は「育児事由の休業により収入が減った分を補填する制度」であり、復職・転職により働き始めた人は対象外となる点に注意しましょう。
育休明けの転職であれば一度復職しているため満額受給できることと比べると、金額が目減りしてしまうので勿体ないと感じるかもしれません。
どうしても満額受給したい場合、一度復職するか、満期を迎えてから復職せず退職・転職するかになります。
とはいえ、育児中に転職するときは、保育園に入りやすい4月入園とその後1~2ヶ月以内の転職先入社を目指すのが一般的です。
その場合、育児中に転職を確定させていても給付金の額に影響することはありません。
よほどの事情がある場合を除き、まずは4月入園とほぼ同時期の転職を目指しましょう。
育休中の退職に際し、「職場に迷惑がかかるからやめてほしい」「もらうだけもらって辞めるなんて非常識だ」と心無い言葉をかけられる可能性があります。
法律上いつ転職しても問題ないことはわかっていても、復職を前提に人員計画を立てていた側にとっては、裏切られたような気持ちになってしまうケースもあるでしょう。
本来育休や育休給付金は復職を前提に申請するものであるため、体調不良や転勤に伴う引っ越しなど特別な事情がない限り、一度は復職するのが筋だと思う人は少なくありません。
とはいえ、会社に配慮して転職時期を遅らせる必要はなく、丁重に相談して理解を得れば問題ない項目でもあります。
職場環境によっては気持ちのよい対応をしてもらえない可能性がありますが、誠心誠意これまでの感謝を伝えるなど工夫し、揉めずに辞められるよう対策していきましょう。
育休中に転職することは可能ですが、育休中ならではの注意点もあります。下記でひとつずつ解説するので、事前に目を通しておきましょう。
育休中に転職する場合、先に入園先を確保しておく必要があります。
保育園が決まっていない場合、「入園がいつになるかわからないから入社日を確約できない」「保育園の開園時間次第ではフルタイムではなく時短勤務にしたい」など、不確定要素ばかりになってしまうのが注意点。
入社条件を交渉できないため、企業側も内定を出すに出せなくなります。
そのため、育休中の転職は保育園など預け先を確保してから始めるのが鉄則。
転職情報の収集や履歴書・職務経歴書の作成など基本的なことは今からでも始められるので、入園先が決まり次第動き始められるよう準備しましょう。
保育園入園申請時に提出した就労証明書と、保育園入園後に提出する復職証明書に記載されている勤務先が転職等で異なる場合は、特に注意が必要です。
同じ勤務先に復職することが義務づけられている市区町村の場合、転職によって所属先が変わると保育園の入園が取り消されてしまう可能性があります。
同時に、入園直後の転職を前提に入園審査してもらう場合、現段階での就労先が決まっていない「求職要件」に該当してしまい、審査の優先順位が下がるケースもあります。
この場合、確実な入園を希望するのであれば一度復職する他ありません。
一度復職して復職証明書を発行してもらってから転職をスタートするなど、工夫が必要です。
働き方改革や人材の多様化が進んでワーママが働きやすくなりつつあるとはいえ、ワーママ歓迎求人はまだまだ少ないのが現状です。
入社直後から時短勤務できる求人も少なく、転職市場ではフルタイムが前提となっているのもハードルのひとつ。
転職先への入社と保育園の入園がほぼ同時期になるため、うまく入社時期を調整しないと慣らし保育や子どもの体調不良など、大きな壁にぶつかります。
一般的な転職サイトや転職エージェントでは、育休中のワーママと伝えるだけで懸念を示されることも。
理想を諦めず、かつ効率のよい転職活動にしたいのであれば、ワーママ特化型の転職エージェントを頼るなど工夫しましょう。
ワーママは子どもに合わせた生活リズムにすることを第一にするしかなく、どうしてもワークライフバランス重視の転職活動になりがち。
もちろん生活と仕事を両立させるために転職するのは良いことですが、ストレートに面接で伝えるのは慎重になりましょう。
「テレワークできるからこの会社を選んだ」「福利厚生が充実している会社にしたかった」と伝えた場合、事業内容や社風への関心が薄いと思われてしまいます。
「テレワークできるならどこでもいいのか…」と受け取られ、結局内定につながらないことも。
あくまでも転職理由や志望動機は自分のキャリアに基づいた内容にアレンジし、ワークライフバランス由来の志望動機は+αの要素として伝えるのがおすすめです。
育休中に転職する場合、下記のスケジュールで動くのがおすすめです。書類選考や面接など、具体的な選考ステップに入る前にできることもあるのでチェックしましょう。
転職の意思が固まり次第、転職情報の収集を始めましょう。
業界分析や転職市場全体のトレンドについて調べておけば、直近の転職方法がわかります。
また、自分のキャリアに関する棚卸しを始め、得意分野や強みを可視化しておくのもおすすめ。
履歴書・職務経歴書のフォーマットを先に作ると、いざ応募したい企業が見つかったときすぐ動けるので効果的です。
「なぜ転職したいのか」「転職先にどんなことを求めるか」など条件も整理しておけば、転職活動のスタートダッシュを切れます。
保育園の申請が始まる頃には、入園審査・継続利用に関する規約を調べます。
いつまでに申請を出すのか、いつ合否が決まるのかなど基本的な情報や、申請に必要な書類を調べましょう。
必要に応じて複数の保育園を見学するなど、本格的な保活を始めます。
仕事との両立や転職に関する項目として特に重要なのは、「申請時と入園後の勤務先が違っていても大丈夫か」。
一部の市区町村では申請時と入園後の勤務先が合致していないと、保育園を継続利用できないので注意が必要です。
その場合は一度今の仕事に復職してから転職するなど、対策していきましょう。
次に、保育園入園が決まった段階で採用選考(面接)に進みます。
最低限の条件を満たしている会社であれば積極的に応募し、まずは確実に内定を獲得しましょう。
あらかじめ転職について家族に相談し預け先を確保したり、転職エージェントに選考対策してもらったりすれば、面接に臨みやすくなります。
転職エージェントでは模擬面接や想定問答集づくり、自己分析まで支援してくれるので、ワーママ転職に不安にある人は活用をおすすめします。
選考が始まった段階で、年収・労働時間・仕事内容・役職・勤務地のうち絶対に外せない条件だけは早めに伝えておきましょう。
応募先も納得したうえで選考ステップを進められるので、「内定が出てからミスマッチに気づいて困った」などのトラブルを避けられます。
反対に、相談が遅すぎると内定を獲得しても意味がなくなってしまうので要注意。
育休中転職の場合、特に注意して交渉したいのが「入社時期」です。
保育園申請時と入園後の勤務先が違っていても問題ない市区町村であれば、慣らし保育完了後の入社とシンプルに考えて問題ないでしょう。
反対に、保育園申請時と入園後の勤務先が違うと退園になってしまう市区町村であれば、4月入園で最短6月頃の入社になることが多いです。
一旦今の会社に復職する必要があり、その後退職交渉をして転職することになるため、少し入社までに期間が空いてしまうため要注意。
あまり内定獲得が早すぎても入社まで期間が空いてしまい、交渉がうまくいかなくなることもあります。
入社したい時期から2~4ヶ月前くらいの内定獲得を目指し、対策していきましょう。
内定が出たら、現職に退職の相談をします。
「なるべく復職したかったがどうしても難しくなった」など、現職に配慮しながら相談し、なるべく立つ鳥跡を濁さず手続きをするのがポイント。
もし一度復職しなくてはいけない場合、あらかじめ退職の意向を伝えておくことも可能ですが、復職証明書を発行してもらってから相談することもできます。
相談が遅れると転職先への入社も遅くなる傾向にあるため、転職先がどの程度待ってくれるか次第で判断してもよいでしょう。
退職日が決まったら、退職の準備や業務の引継ぎを始めます。
育休から復職せず転職するのであれば引継ぎはほとんど生じないことが多いですが、抜け・漏れがないか改めて確認しましょう。
退職願など書類準備の他、借りているデバイス端末や備品などの返却も進めます。
また、退職日が決まった段階で転職先に連絡し、入社日を確定させることもポイント。
入社まで期間が空くからこそ定期的に状況を報告し、少しずつコミュニケーションを取っておくのがおすすめです。
ここでは、育休中の転職を成功させるコツを解説します。
育休中の転職活動は、「保育園が決まってはいるけれど入園はまだしていない」という内定状態でおこなうことが多いです。
そのため、子どもの預け先が確保できないと、平日日中の面接に対応できないことが多いので注意しましょう。
あらかじめ家族や親戚に転職することを伝え、なるべく協力してもらうのが理想です。
難しい場合は、一時保育やファミリーサポート等であれば比較的安価に使えることが多いので、事前登録が必要であれば済ませておきます。
どうしても難しいときはベビーシッターを手配するのもひとつの手段。
子連れ面接やWeb面接に対応している会社はまだまだ少ないので、応募先から積極的に提案されない限りは、原則子どもは預けて面接に出向きましょう。
保育園に入園できない限り、育休中の転職はできません。
もし内定先が決まっても「子どもの預け先がない」「いつ保育園が決まるかわからない」という状態では、転職を確定させることができません。
企業側もいつまでも待ってくれるとは限らないので、まずは働ける環境を整えるのが優先です。
入園したいタイミングで合格するよう、転職の情報収集だけでなく保活も同時に進めておくのがポイント。
市区町村の保育課窓口では、申請の時期や必要書類だけでなく、人気園の倍率や昨年度合格者の持ち点などインターネットでは調べきれない情報を提供してくれる場合があります。
また、子育て支援施設や地域の子育てイベントで先輩ママから情報収集するなど、口コミを頼る方法もおすすめ。
保育園の見学に出向いて直接聞いてみることもできるので、少しずつ準備を始めましょう。
希望の入社タイミングは、応募時や初回面接時などなるべく早い段階で応募先に伝えておきましょう。
育休中の場合、保育園入園後の慣らし保育や市区町村ごとの縛りがあり、「内定をもらえば即働ける」という状態ではないことも多いです。
「早くでも〇月頃になりそう」「〇月入社できるよう現職と交渉するつもり」などおよその目安だけでも立っていれば、応募先も調整しやすくなります。
万が一どうしても双方の都合が合わなかったときは早めにお断りしてもらえるので、時間の無駄を省けるのもメリットです。
テレワークやフレックスタイム制度を導入している会社を探し、優先的に応募していくのも効果的です。
育休中転職は懸念事項が多いため、つい「内定を得ること」「無事に転職すること」を第一に考えてしまいがちですが、その後無理なく働ける環境を整えていくことも大切です。
テレワークやフレックスタイム制度を利用できれば、子どもの体調不良時や家族のスケジュールに合わせて柔軟に活用できるのでおすすめ。
応募する際は「入社直後からテレワークできるか」など詳細を調べておき、大きなミスマッチを防ぎましょう。
もし入社直後からテレワークできない場合でも、職場に馴染んでから取得できることが多く、それだけでも生活の助けとなります。
ワーママ社員の多い会社であれば、残業や休日出勤の免除、子どもの看病による欠勤にある程度理解があることが多いです。
どうしても仕事が忙しく終わりそうにないときも、全員で力を合わせて分担するなど協力的な社内体制が築けていることも。
子育て情報も交換でき、何気ない雑談がストレス発散になる可能性も高いです。
とはいえ、社風は会社ごとにさまざま。
子育てが終わった世代が多い会社で「自分も大変だったから」と助けてくれる人が多かったり、反対に理解を得られずつらい思いをしたりすることもあります。
事前に社風を調べておけば、大きなミスマッチに苦しめられることもないでしょう。
自分のスキルや経験を可視化し、活かせる会社に転職するのが成功への近道です。
完全未経験の職種に転職することもできますが、どうしても経験者や20代など若手人材と比較して不利になりやすく、採用の決め手に欠けてしまうのも事実。
未経験扱いで年収が決められるなど、金銭的な面でのデメリットも大きいです。
せっかく転職するなら自分の得意分野が活きる会社に転職し、キャリアアップを狙いましょう。
即戦力として評価してもらえるため内定率も高めやすく、転職活動の早期化につながります。
ベンチャー企業やスタートアップ企業を含む中小企業では、比較的働き方に関する考え方が柔軟であることが多いです。
都合に合わせてテレワークできたり、フレックスタイム制度を活用して働く時間帯を日ごとに変えられたりすることも。
採用マニュアルやルールではなく、スキルや人間性を重視した採用活動をしていることも多いので、相性が良いと判断されれば入社条件の交渉にも応じてくれるケースがあります。
反対に、大企業の場合は「入社して1年経たないと時短勤務できない」など意外が懸念点も多いです。
知名度や企業規模をつい重視してしまいがちですが、ワーママ転職の場合は働きやすさと自分のキャリアを優先して応募先を決めましょう。
時短勤務を希望する場合、入社直後から時短勤務できる会社を探すのが欠かせません。
大企業を中心に、多くの会社では「時短勤務できるのは勤続1年以上の社員のみ」と制限されていて、転職して間もない人はフルタイムで働くしかないことも。
一旦フルタイムで入社して後々時短勤務する方法もありますが、保育園のお迎えに間に合わないなど物理的に無理が生じる場合、応募先候補から外れてしまいます。
とはいえ、一般的な転職サイトに掲載されている求人情報に、いつから時短勤務できるかまで詳細が載っていないことも多いので注意しましょう。
ワーママ専門の転職エージェントは、その名の通りワーママ転職に特化した転職サービスです。
キャリアアドバイザーにもワーママが多かったり、ワーママの働き方や悩みを理解してくれたりするのがポイント。
「入社直後から時短勤務したい」「ゆくゆく第2子を考えているので産休育休取得実績の多い会社がいい」など、他には相談しづらいことも話せます。
ワーママ歓迎の求人も多く集まっているので、大手転職エージェントや総合型転職サイトより効率よくピンポイントで情報収集できるのもメリット。
転職までの時間が限られている人にこそ、おすすめの相談先です。
最後に、ワーママ専門の転職エージェントで実施できることを解説します。
一般的な転職エージェントが提供するサポートは全て網羅されているだけでなく、ワーママ向けのサポートや相談体制も整っているので、活用してみましょう。
「転職エージェントは転職活動をサポートしてもらうサービス」というイメージがあるかもしれませんが、実は転職活動開始前の相談も可能です。
保育園が決まっていなくて今すぐには転職活動を始められない人でも、問題ありません。
「いつから転職活動すべき?」「私でも転職できる?」など、素朴な疑問を相談する場としても活用できます。
相談した結果、転職しない道を選択することもできるので、まずは気軽に連絡してみましょう。
キャリアの棚卸しや得意分野の深掘りなど、徹底した自己分析をサポートしてもらうことも可能です。
自分の得意分野がどんな業種・職種で活きるのか、転職市場でどの程度価値があるものなのか教えてもらえるので、転職活動を有利に進められることも。
また、自分のスキルレベルと今の年収が釣り合っているかなど、年収診断をしてもらうことも可能です。
もし平均相場より今の年収が低めであれば、転職で待遇アップを目指せるかもしれません。
自分の仕事に対する考え方や将来的な働き方なども全て言語化したうえで、キャリアプランを作成してくれます。
目先の転職だけでなく、5年後10年後の働き方をイメージできるのがメリット。
特に、未就学児を持つワーママの場合、子どもが小学生になってから働き方が変わるケースは珍しくありません。
学童の開所時間や子どもの行き渋りなどの問題に直面しやすい小学校1年生や、中学受験対策が本格化して親の負担が大きく増す小学校4年生以降など、仕事との両立に迷う時期が多いのも事実。
少し早いと感じるかもしれませんが、早めにキャリアプランを立てておけばいざというときに慌てず仕事ができるのでおすすめです。
ワーママ専門の転職エージェントでは、業種・職種に関する情報収集も可能です。
業界分析する場合、業界内でのトレンドや直近のニュース、業界ならではの働き方など詳しい情報が手に入ります。
職種分析する場合も、働き方や役立つスキル、将来的に取得しておきたい資格までありとあらゆる調査ができるので活用しましょう。
自分では思いつかなかったキャリアの道が拓けるかもしれません。
登録者向けに公開求人・非公開求人を紹介してくれる点は他の転職エージェントと同様ですが、「ワーママ向けの求人」を紹介してくれるのが大きな特徴です。
入社直後から時短勤務できる求人や、ワーママ積極採用中の求人などの比率が高く、理想的な応募先がみつかります。
その他、ワーママ比率の高い企業や、テレワーク対応中の企業を紹介してくれることも。
そもそもワーママ専門の転職エージェントに求人を載せている企業は、ワーママからの応募があることを前提に採用活動しているので、ワーママであることがネックにならないのも魅力です。
転職時に気になるのは、人間関係や残業時間数などリアルな内部事情です。
求人要項に掲載されていないことが多く、掲載されていたとしても本当なのかつい疑ってしまうことも。
転職エージェントの担当者は複数の企業を見てきており、企業の採用担当者とも直接やり取りしているため、リアルな内部事情に詳しいことが多いです。
口コミサイトやSNSではヒットしない企業の情報を持っているケースもあるので、十分にリサーチしてから応募したいときに頼りましょう。
書類選考通過に向けて履歴書・職務経歴書をプロ目線で添削してくれるので、自分ひとりで作成するのが不安な人でも安心。
似たような業種・職種・キャリア経歴を持つ人の書類も参考にしてくれるなど、さまざまな目線で提案してくれます。
また、企業がどんな人材を求めているか知っているため、人物像に合致するような自己PRを考えるサポートしてくれるのもメリット。
いつも書類選考の段階で落とされてしまう…という壁にぶつかっている人にも、おすすめです。
履歴書・職務経歴書の添削だけでなく、面接トレーニングもしてくれるので一度受けておきましょう。
本番さながらの模擬面接をしてくれたり、想定問答集づくりを手伝ってくれたり、緊張しがちな人でも自信をもって面接当日を迎えられる対策なのがポイント。
「お子さんが熱を出したらどうしますか?」「育休中に転職する理由は何ですか?」など、上手に回答する必要がある質問にも準備できます。
基本的なビジネスマナーや立ち振る舞いも改めてチェックしてもらえるので、面接が久しぶりな人でも安心です。
ワーママ専門の転職エージェントを頼る大きなメリットのひとつとして、入社条件の交渉を任せられる点が挙げられます。
時短勤務・残業や休日出勤の免除・テレワークやフレックスタイム制度の利用など、ワーママは労働条件面での交渉事が多くなってしまいがち。
かといってあれもこれもと要望すると、心象が悪くなってしまう恐れがあります。
しかし、間に転職エージェントのキャリアアドバイザーが入ってくれることで、自分ひとりではできない交渉が進むことも。
また、現職に対する退職交渉のノウハウも教えてもらえるので、揉めることなく話がまとまりやすいのもメリットです。
育休中に転職する場合、市区町村ごとの保育園申請要件を調べ、預け先を確保した状態で選考に進むのがポイントです。
入社時期の交渉も必要なので、一般的な転職より工夫すべきポイントが多いので注意しましょう。
リアルミーキャリアはワーママ専門の転職エージェントであり、育休中の転職も支援しています。
転職に適したタイミングやノウハウなどの指導もしているので、お悩みの方はお気軽にご相談ください。