時短勤務の給料はフルタイムと比べてどのくらい減るのか?

                   

時短勤務は子育てや家事と両立しやすい働き方である一方、「給料が大幅に減ってしまう」という懸念を持つ方も多いでしょう。給料が減ることが理由で時短勤務制度が活用されないということは国も問題として認識しています

実際に自分が時短勤務にしたときどのくらいの収入になるか計算できないと、働き方を変える決心がつきませんよね。

今回は、時短勤務の給料がフルタイムと比べてどれぐらい減るのか解説します。最後には時短勤務でも稼げる方法に触れます。気になる方は参考にしてみてください。

時短勤務にすることで変化する給料の項目

まずは、時短勤務にすることで変化する給料の項目を紹介します。フルタイムと比較してどのくらい減るか知りたい方は、下記の内容をチェックしてみましょう。

固定給:働く時間に応じて減額

固定給は、働く時間に応じて減額されることが多いです。

多くの会社では、フルタイム就労を前提として給与テーブルを作成しています。

フルタイムが8時間の会社で6時間就労の時短勤務を取得する場合、単純に8分の6の計算になるとイメージするのがよいでしょう。5時間就労の時短勤務であれば8分の5に、7時間就労の時短勤務であれば8分の7で計算します。

残業代:残業できなければその分減額

残業代は残業時間に応じて支払われるので、フルタイムのときと根本的な違いはありません。

ただし時短勤務にしている間は保育園のお迎えに合わせて時間ぴったりに退勤することが多く、基本的に残業することは少ないでしょう。

残業できなければ当然その分の残業代はつかないので、これまで長時間残業で稼いでいた人は注意する必要がありそうです。

みなし(固定)残業代:残業できないことを前提に減額されることが多い

みなし残業代の扱いは会社により異なりますが、残業できないことを前提に減額されることが多いです。みなし残業代とは、あらかじめ固定残業時間を定め、それに応じた金額を毎月の固定給に上乗せして支払う制度である。

例えば「みなし残業40時間」と定められている会社であれば、毎月固定給にプラスして40時間分の残業代が支払われるのです。

40時間以下の残業に抑えてもみなし残業代は定額なので、お得と言えるでしょう。40時間以上働いた場合は就労時間に合わせて追加分の残業代が支払われます。

ただし、時短勤務を取得するのであればみなし残業代が丸々カットされることが多いです。このカット分が大きく響くことがあり、「時短勤務にしたら思った以上に給与が減ってしまった」ということが起こり得ます。

例えばフルタイムが8時間勤務、みなし残業代40時間分が含まれている場合、20営業日の就労時間は下記の通りです。

(8時間×20日)+40時間=200時間

このうち40時間のみなし残業代には割増手当(1.25倍)が適用されるので、通常就労分の50時間に相当すると分かります。50時間は6日分以上の働きになるため、このみなし残業代がカットされるだけで給与の4分の1近くを失うことになるのです。

もし今の会社がみなし残業代の制度を活用していて、時短勤務の場合みなし残業代をカットするのであれば、想像以上に低い金額になる可能性があることを知っておきましょう。

各種手当など:時短勤務後の働き方に応じて変動

時短勤務時における各種手当の取り扱いについて、法律上規定されている項目はありません。

そのため、時短勤務後の働き方に応じて変動する会社が大半です。

例えば資格手当の場合、時短勤務であっても該当資格をフル活用して業務に従事するのであれば、満額支給されることが多いです。

同じく家族手当・住宅手当などフルタイムもしくは時短勤務どちらのケースでも背景が変わらないものも、満額支給されることがほとんどです。

一方で役職手当の場合、働く時間が短くなれば役職者として業務に当たれるボリュームも減ることから就労時間に合わせて減額されるケースが多いでしょう。

自社の給与規定を確認し、減額の対象を調べておくことが大切です。

賞与:働きぶりに応じて変動

賞与は、働きぶりに応じて変動する会社が多いです。

各種手当と同じく賞与について定めた法律はなく、業績の如何に関わらず賞与を支給してもしなくても自由とされています。

そのため、時短勤務であってもフルタイム以上に高いパフォーマンスを発揮できればその分の賞与が期待できる可能性もあります。

ただし、働く時間が短いからこそパフォーマンスを上げづらく、フルタイムのときより賞与が下がってしまうこともあるので注意が必要です。

時短勤務でも稼ぎたい!どんな働き方がある?

時短勤務の場合、働ける時間が限られているからこそどうしてもフルタイムと同じように稼ぐのは難しくなります。

しかし、それを知っていても「可能な限りたくさん稼ぎたい!」「時短勤務でもキャリアアップしていきたい!」と考える人は多いでしょう。

もちろん、高いパフォーマンスを発揮できれば短時間の就労でも稼ぐことは可能です。下記でその働き方を紹介します。

給与が高い会社に転職する

給与が高い会社に転職すれば、時短勤務で固定給が削られても高い収入を確保できます。

または各種手当が充実している会社に転職するのもひとつの手段になるでしょう。ベースを上げれば今後フルタイムに切り替えたときの水準も上げやすく、生活を安定させられます。

自分の得意分野・過去の実務経験・実績・スキルを活かせば、キャリアアップ転職がかないます。

テレワークにして通勤時間を短縮する

テレワークにして通勤時間を短縮し、少しでも長く就労時間を確保する方法が挙げられます。

同じ時短勤務であっても、5時間就労と7時間就労とでは月間40時間の差が出ます。(※20営業日の場合)

フルタイムで8時間働いた場合の2.5日分に該当するので、いかに大きな差か分かるでしょう。

テレワークのメリットには、昼休みを有効活用して家事を済ませたり万が一子どもが体調を崩したときに早めにお迎えに行けたりすることも含まれます。

柔軟な働き方ができる会社に所属すれば、金額面でもワークライフバランス面でもメリットがあるのです。

昇進して固定給を高くする

昇進して固定給を高くすれば、時短勤務でもキャリアアップすることが可能です。

時短勤務かフルタイムかを問わず公正・公平かつ透明性の高い人事評価をしてくれる会社

であれば、昇進できる可能性が高くなるでしょう。

特にパフォーマンスを重視する会社はこの傾向が強いです。

反対に、残業・休日出勤・出張への対応有無や働く時間の長さだけで人事評価する会社の場合、時短勤務のまま努力しても思うように昇進できないかもしれません。

自社の人事評価制度を確認しながら、会社に期待されている役割を十分に果たすよう意識してみましょう。

裁量労働制にして就労時間ベースの査定を避ける

裁量労働制であれば、働く時間に関係なく評価してもらえます。

実際に働いた労働時間ではなく、あらかじめ定めた一定の労働時間とみなす制度なので、やるべき仕事さえできていれば短い時間でも問題ないのです。

ただし、裁量労働制が適用されるのは管理職やIT系専門職など一部の職種に限定されています。

労働時間が決められていないからこそ「仕事が終わるまで退勤できない」「残業がどんなに長くなっても残業代が出ない」など悩みも出てきます。

上手くワークライフバランスを取れるかは、会社や自分の働きぶりに大きく影響されることに注意が必要です。

時短勤務でも稼ぎたいなら、ワーママ専門の転職エージェントがおすすめ!

時短勤務でも大幅に給料を下げずしっかり稼ぎたい!と考える人には、ワーママ専門の転職エージェントを使って働く環境を見直すことをおすすめします。

今の会社にテレワークや裁量労働制の道があれば問題ないですが、そうでない場合は別の会社も視野に入れてキャリアアップを検討した方がよいでしょう。

下記では、総合型転職エージェントや転職サイトではなくあえてワーママ専門の転職エージェントをおすすめする理由を解説します。

時短勤務に期限を設けていない求人が多いから

ワーママ専門の転職エージェントには、時短勤務に期限を設けていない求人が多く集まります。

「時短勤務は子どもが3歳(もしくは小学校入学)まで」など期限がなく、本人が希望すれば長く時短勤務できるのです。

そのため、子育てや家事と仕事を両立しやすくなるでしょう。

リアルミーキャリアで扱う案件のうち、96%は時短勤務に期限を設けていない企業が占めています。(※2022年5月調査時点)

大幅な変動なく一定の給与を長く稼いで確実に生涯年収を上げたい人にも、おすすめの働き方です。

テレワークできる求人が多いから

ワーママ専門の転職エージェントには、テレワークできる求人も集まります。

リアルミーキャリアの場合、テレワーク制度のある求人が全体の88%を占めています。(

※2022年5月調査時点)

同じ時短勤務でも少し働く時間を延ばしたい人は、通勤時間を削れるテレワークを視野に入れてみるとよいでしょう。

実力主義で評価してくれる会社が多いから

ワーママが多い会社は、実力主義で評価してくれるケースが多いです。

あえて時短勤務を希望することの多いワーママを積極採用している企業は、限られた時間でも持っているノウハウや知識を活かして業務効率を上げてくれる人材を求めています。

そのため働く時間ではなくパフォーマンスを重視する傾向が強く、人事評価制度もそれに倣った体制になっているのです。

「残業しないと評価されない」「時短勤務の社員は昇進できない」などのもやもやを抱えている場合は、心機一転評価される可能性が高い会社へ転職するのもひとつの手段です。

条件に合う会社を見つけやすいのがワーママ専門の転職エージェントなので、相談してみるとよいでしょう。

働き方に応じた人事評価制度のある会社が多いから

実力主義以外にも、働き方に応じた人事評価を採用している会社の求人が多いことも特徴です。

フルタイムにはフルタイムの評価基準が、時短には時短の評価基準が適用されるので、不公平感がありません。

あらかじめ評価基準を公表してくれる会社であれば、「何を目指せば昇進しやすいか」「会社が自分に何を求めているか」がわかり、努力の方向性が見えてきます。

それに合った実績やスキルを積んでいけば、時短勤務であっても確実に昇進していくことができるでしょう。

「稼ぎたい!」を後押ししてくれるアドバイザーがいるから

ワーママ専門の転職エージェントには、ママの「稼ぎたい!」という気持ちを応援してくれるアドバイザーが常駐しています。

総合型のエージェントではワーママを対象とした求人が少ないので、理想に合う企業を見つけるだけでも一苦労です。

そのうえアドバイザーから「お子さんが小さいうちは給料をあきらめるしかないのでは…」「今の状態で転職するなら多少のキャリアダウンは仕方ありません」と言われてしまうこともあり、思うような転職活動ができないこともあるでしょう。

しかし、リアルミーキャリア経由で転職した人のうち、時給換算で年収を上げた人の割合は全体の60%を占めています。

年収をキープできた人も含めると80%に到達するので、決して「時短勤務の転職=キャリアダウン」ではないことが分かります。

キャリアアップを目指す背景を理解してもらい、アドバイザーとともに転職対策をしていけば今以上の収入を得ることができるのです。

まとめ

時短勤務にした場合、働く時間に応じて固定給がカットされます。

会社によってはみなし残業代・各種手当・賞与も減ることがあり、フルタイムと同じような収入を得ることは難しいと言えるでしょう。

しかし、時短勤務だからといってキャリアアップできないわけではありません。

ワーママとして転職してから年収を上げた人も、テレワークなど柔軟なスタイルを築いて働く時間を伸ばした人もいます。

ワーママ専門の転職エージェントには、ママの「稼ぎたい!」「子育てと両立させたい!」と応援するアドバイザーが複数常駐しています。

今の会社以外の選択肢を知りたい場合は、相談してみましょう。